コロナ対策と免疫力向上に役立つ緑茶のエピガロカテキンガレートとは

お茶は水に次いで世界で最も多く消費されている人気のある飲み物です。緑茶に含まれるカテキンには体脂肪を減らすダイエット効果をはじめ抗菌、抗ウィルス作用、免疫力向上など健康に多くの有益な作用をもたらす飲み物として知られています。

そしてあらたな論文では新型コロナウィルス対策として緑茶に含まれる成分がウィルス活性化を抑制する可能性があると発表されています。

緑茶カテキンの種類や機能性

カテキンについて

緑茶に多く含まれているカテキンは苦みや渋みのもととなる成分で、ポリフェールの一種です。

ポリフェノールとは植物自身がつくりだす天然の苦みや色素成分で強力な抗酸化作用を持ち、カテキンのほかアントシアニンやレスベラトロール、イソフラボン、ルチン、クロロゲン酸など自然界に5000種類以上存在します。

カテキンは紅茶やウーロン茶などにも含まれていますが、その中でも緑茶には最も多く含まれています。

カテキンの種類

カテキンはポリフェノールの中のフラボノイド系のフラバノール類に分類され、約4種類のカテキンがあります。

  1. エピガロカテキンガレート(EGCG)
  2. エピガロカテキン(EGC)
  3. エピカテキンガレート(ECG)
  4. エピカテキン(EC)

この中で最も高い抗酸化力を発揮するのはエピガロカテキンガレートです。エピガロカテキンガレートは免疫機能を活性したり強力な生理活性作用のある成分のひとつとして注目されています。(1)

緑茶カテキンの健康効果

抗酸化作用と抗炎症作用

エピガロカテキンガレートを含む緑茶には強力な抗酸化作用のあるポリフェノールが多く含まれています。ポリフェノールには細胞の損傷を保護する抗酸化作用や体内で生成される炎症性促進物質を抑制して免疫反応の安定を保つ抗炎症作用があります。(8)

活性酸素を使用した実験では代表的な抗酸化物質のビタミンEをはるかに凌ぐ抗酸化力が示されています。(2,3)

活性酸素は本来、体内に入ってきた有害物質やウィルスから私たちの体を守ってくれる働きがあります。

しかし加齢やストレス、病気などによって活性酸素は体内で過剰に発生しやすくなり正常な細胞を傷つけ老化や病気の原因となってしまうため、細胞を守る抗酸化成分を積極的にとりいれていくことが大切です。

免疫力を高めコロナ対策

緑茶に含まれるポリフェールの一種、エピガロカテキンガレートにはカテキンの中でも強い抗酸化作用や抗ウィルス活性作用があり、免疫機能を高めることが研究で示されています。

エピガロカテキンガレートを含む緑茶成分は免疫システムを司る白血球の働きを活性化し、病原体の侵入を防ぎ、感染と闘う際の健康を強化します。(1,9)

また、カテキンには殺菌・抗菌作用があるので食中毒菌予防や感染症予防、風邪対策、虫歯予防、口臭対策など継続的に摂り続けることで健康維持に役立ちます。

インドのERA医科大による論文では新型コロナウィルス対策に有効な成分としてエピガロカテキンガレートが第1位として発表されています。新型コロナウィルスの活性化部位にドッキングして活性化を抑える効果に期待できるそうです。(16)

エピガロカテキンガレートの1日あたりの推奨摂取量は800mgで、推奨頻度は4~5時間おきに1日3~4回です。

新型コロナウィルスに対する抗ウィルス活性物質

(効果の高い順)

  1. EGCG/エピガロカテキンガレート(緑茶)
  2. クルクミン(ウコン、ターメリック)
  3. アピゲニン(カモミールティー、パセリ)
  4. ベータグルカン(大麦、オート麦)
  5. ミリセチン(クルミ、ベリー類)
  6. ケルセチン(玉ねぎなど)
  7. ピペリン(ブラックペッパー)
  8. ゲニステイン(大豆)
  9. ジアゼイン(大豆)
  10. フェルラ酸(米、大麦など)

脳の神経細胞を保護する可能性

カテキンの生理活性化合物はパーキンソン病やアルツハイマー病といった神経変性疾患など、脳細胞のさまざまな保護効果をもたらす可能性があるといわれています。

細胞の培養や動物モデルではさまざまな神経細胞の保護効果をもたらし、神経変性疾患に対する有益な可能性があることがいくつかの研究で示されています。(2,4,5,6,7)

また緑茶にはアミノ酸のテアニンが含まれており、テアニンは脳のストレスを緩和してくれる働きがあります。

そしてコーヒーよりも少ないですが緑茶には少量のカフェインが含まれいます。テアニンとカフェインが相乗的に作用して脳のエネルギーが安定し、生産性が高まるとされています。(10)

がんの予防

緑茶カテキンには細胞の損傷や酸化、異形細胞などへの変異から細胞を保護したり、がん細胞の増殖を抑える働きがあるため、がんのリスクを下げる可能性があります。

疫学研究ではお茶の定期的な摂取はがんのリスクを減らすといわれています。(2,9)

心血管疾患の予防

心臓病をはじめ脳卒中などの心血管疾患は世界中の主要な死因です。(11)

緑茶はこれらの疾患の予防に役立つ中性脂肪値のレベルを下げたり、LDLコレステロール(悪玉)の酸化や増加を防ぐ働きがあるため、さまざまな生活習慣病を予防する効果に期待できます。(12,13)

そしてカテキンは人の唾液や膵液に含まれる消化酵素の働きを抑え、消化に時間がかかることによって血糖値の上昇を抑えてくれる作用があるので血糖値や糖尿病の改善にも期待できます。

脂肪を減らし肥満予防

緑茶を飲むと血液中の血液中の抗酸化物質の量が増えます。(15)

緑茶に含まれるカフェインとエピガロカテキンガレートは脂肪を燃焼させる酵素を増やしたり代謝率を高める働きがあり相乗効果によって脂肪燃焼を促進して体脂肪や体重を減らすのを助けます。

カテキンの継続的な摂取によって代謝や脂肪燃焼を促進し肥満予防に役立ちます。(2,9,14)

口臭や虫歯予防

緑茶に含まれるカテキンには口の中の健康にも効果を期待できます。カテキンの持つ殺菌・抗菌作用によって細菌の増殖を抑えて口の中を清潔に保ち、口臭を予防します。

そして歯石や虫歯の原因となるミュータンス菌の増殖を抑えたり、歯周病の予防にも有益な可能性があるといわれています。(9)

口腔内の健康と身体の健康には関連性があり、お口の健康は身体の健康アップにもつながるでしょう。

お茶の摂取について

摂取についての注意点

コーヒーとくらべると少ないですが、緑茶にはカフェインが含まれているので妊娠中の女性やカフェインが苦手な方は摂取量について注意が必要です。

そして緑茶は多くの健康上の利点がありますが、鉄欠乏性などのリスクのある方はカテキンを大量に摂取すると食品から鉄の吸収を減らすかもしれない可能性があります。

どれくらい飲めば良い?

健康上に効果的なお茶の摂取量は疾患の種類など研究によって異なりますが、1日あたり3~5杯程度の緑茶を飲むのが最適だといわれています。

そして多くの研究で発見されたことのひとつは、緑茶を飲む人はまったく飲まない人と比べて健康であるということです。

緑茶を日常的にとりいれることで体重を減らしたり、がんや生活習慣病などの疾患リスクを減少させます。そして一般的に緑茶の継続的な摂取はリスクよりもはるかに健康効果を改善する可能性があります。

 

【参考文献】

(1) The Journal of Allergy and Clinical Immunology|Regulation Of Innate Immune Recognition Of Viral Infection By Epigallocatechin Gallate

(2) Chacko SM, Thambi PT, Kuttan R, Nishigaki I. Beneficial effects of green tea: a literature review. Chin Med. 2010;5:13. Published 2010 Apr 6. doi:10.1186/1749-8546-5-13

(3) Ohishi T, Goto S, Monira P, Isemura M, Nakamura Y. Anti-inflammatory Action of Green Tea. Antiinflamm Antiallergy Agents Med Chem. 2016;15(2):74-90. doi:10.2174/1871523015666160915154443

(4) Pervin M, Unno K, Ohishi T, Tanabe H, Miyoshi N, Nakamura Y. Beneficial Effects of Green Tea Catechins on Neurodegenerative Diseases. Molecules. 2018;23(6):1297. Published 2018 May 29. doi:10.3390/molecules23061297

(5) Tseng HC, Wang MH, Chang KC, et al. Protective Effect of (-)Epigallocatechin-3-gallate on Rotenone-Induced Parkinsonism-like Symptoms in Rats. Neurotox Res. 2020;37(3):669-682. doi:10.1007/s12640-019-00143-6

(6) Mandel SA, Amit T, Weinreb O, Reznichenko L, Youdim MB. Simultaneous manipulation of multiple brain targets by green tea catechins: a potential neuroprotective strategy for Alzheimer and Parkinson diseases. CNS Neurosci Ther. 2008;14(4):352-365. doi:10.1111/j.1755-5949.2008.00060.x

(7) Caruana M, Vassallo N. Tea Polyphenols in Parkinson’s Disease. Adv Exp Med Biol. 2015;863:117-137. doi:10.1007/978-3-319-18365-7_6

(8) ロス 医療栄養科学大辞典|西村書店

(9) Chatterjee A, Saluja M, Agarwal G, Alam M. Green tea: A boon for periodontal and general health. J Indian Soc Periodontol. 2012;16(2):161-167. doi:10.4103/0972-124X.99256

(10) Dodd FL, Kennedy DO, Riby LM, Haskell-Ramsay CF. A double-blind, placebo-controlled study evaluating the effects of caffeine and L-theanine both alone and in combination on cerebral blood flow, cognition and mood. Psychopharmacology (Berl). 2015;232(14):2563-2576. doi:10.1007/s00213-015-3895-0

(11) world Health Organization|The top 10 causes of death

(12) Xu P, Ying L, Hong G, Wang Y. The effects of the aqueous extract and residue of Matcha on the antioxidant status and lipid and glucose levels in mice fed a high-fat diet. Food Funct. 2016;7(1):294-300. doi:10.1039/c5fo00828j

(14) Hursel R, Viechtbauer W, Westerterp-Plantenga MS. The effects of green tea on weight loss and weight maintenance: a meta-analysis. Int J Obes (Lond). 2009;33(9):956-961. doi:10.1038/ijo.2009.135

(15) Taylor&Francis Journal|Consumption of Green Tea Causes Rapid Increase in Plasma Antioxidant Power in Humans

(16) researchsquare|Identification of Dietary Molecules as Therapeutic Agents to Combat COVID-19 Using Molecular Docking Studies

食生活アドバイザー。スキンケアスペシャリスト。温泉ソムリエ。アラフォー女性健康美容ライター。 ストレスから睡眠障害、喘息発症、帯状疱疹を患う。夫は進行性の神経難病を患っています。 これまでの経験から難病の進行抑制、心と体の健康、エイジング対策探求に情熱を注いでいます。
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