カカオはポリフェノールの宝庫!カカオで心と体をリフレッシュ

チョコレートやココアの原料であるカカオにはポリフェノールが豊富に含まれています。カカオポリフェノールは天然の抗酸化物質で、優れた抗酸化作用と抗炎症作用をもち、血流の改善、コレステロールや血糖値の改善、ストレス解消など、心と体をすこやかにするスーパーフードといわれています。

カカオについて

カカオは中央アメリカから南アメリカの熱帯地域を原産とするアオイ科の常緑樹で、学名はテオブロマカカオ(Theobroma cacao)です。

テオブロマは神様の食べ物という意味をもち、昔は王族や貴族だけが食べていたといわれます。また、カカオ豆はかつて貨幣としての価値や、健康増進食として貴重な存在でした。

カカオにはカカオポリフェノールをはじめテオブロミン、ミネラル、食物繊維などが豊富に含まれています。

ポリフェノールは野菜や果物、お茶、ワイン、チョコレート、ココアなどの食品に含まれる天然の抗酸化物質です。

カカオのポリフェノールには、フェノール類やフラボノイド類など多種多様なポリフェノールがカカオには含まれており、カカオはポリフェノールの宝庫なのです。

強力な抗酸化作用と抗炎症作用があり、がん予防やアレルギー症状の緩和、虫歯の予防、ストレス解消、老化防止に働きます。

テオブロミンは血行を促し、ストレスをやわらげ心身をリラックスさせる作用があります。

コロナ対策と免疫力向上に役立つ緑茶のエピガロカテキンガレートとは

カカオの健康効果

ストレスを軽減

ストレスを受けるとコルチゾールというストレスホルモンが分泌されます。コルチゾールが増えると若返りホルモンとよばれる「DHEA」の合成が低下し、老化が加速してしまいます。

ストレスはあらゆる病のリスクを高める大きな要因なのでストレスはためこまないようにする工夫が大切です。

カカオポリフェノールやテオブロミンにはコルチゾールを抑制し、自律神経を整える作用があり、緊張をほぐし、リラックス効果が高いといわれています。(3)

日頃からカカオをとりいれておくことで幸せホルモンのセロトニンが分泌されやすくなり、精神的なストレスに対する抵抗力が強化されるということです。

脳機能の活性化

脳の活動を支えているたんぱく質の一種、脳由来神経栄養因子のBDNF(Brain-derived neurotrophic factor)は中枢神経系に作用し、脳の神経細胞を成長させたり、脳細胞の活性化に重要な神経栄養因子のひとつです。

 BDNFは加齢とともに減少してしまいますが、高含有量のカカオを食べるとBDNFのレベルを高め、学習機能の向上、認知機能の改善など脳の機能の活性化に役立つ可能性があるといわれています。

また、カカオに含まれる複合的なポリフェノールには一酸化窒素(血管拡張物質)の生成に影響を与え、脳の機能と血流を改善することにより神経変性疾患のリスクを軽減する可能性があります。(2)

健康な高齢者ボランティアにポリフェノール(フラバノール)が豊富なカカオを摂取してもらう2週間の研究では、脳への血流が1週間後に8%、2週間後に10%増加することが報告されています。(1)

虫歯の予防

カカオポリフェノールには抗酸化作用や抗菌作用があり、虫歯菌を抑える作用があるといわれています。口腔内を虫歯菌が活動しにくい環境にするため緑茶やウーロン茶よりも虫歯菌を抑え、進行を抑制する働きがあるということです。

チョコレートを食べるなら砂糖の使用量が低く、カカオポリフェノールの含有量が70%以上の高い種類を選ぶと良いでしょう。

血行を促進し病気の予防改善

カカオに多く含まれるポリフェノールやテオブロミンには血行を促す働きがあります。血管の内層にある内皮を刺激して、一酸化窒素(NO)を生成し、血管を拡張して血流を改善します。

これによって血管の機能を高め、血圧を下げたり、LDLコレステロール(悪玉)の酸化を防いで動脈硬化の予防、心疾患のリスクを低下させるなど、さまざまな疾患の予防・改善に効果を期待できます。

カカオの選び方

チョコレートではダークチョコレートなど、カカオ70%以上でカカオ純度の高いものほどカカオポリフェノールが多く含まれています。

カカオの中で特に栄養価が高いのはローカカオ、ローチョコレートです。オーガニックのカカオ豆を48度以下の低温でつくるため、カカオの栄養成分が壊されずに豊富に含まれています。

【参考文献】

(1) Sorond FA, Lipsitz LA, Hollenberg NK, Fisher ND. Cerebral blood flow response to flavanol-rich cocoa in healthy elderly humans. Neuropsychiatr Dis Treat. 2008;4(2):433-440.

(2) Nehlig A. The neuroprotective effects of cocoa flavanol and its influence on cognitive performance. Br J Clin Pharmacol. 2013 Mar;75(3):716-27. doi: 10.1111/j.1365-2125.2012.04378.x. PMID: 22775434; PMCID: PMC3575938.

(3) Smit HJ, Gaffan EA, Rogers PJ. Methylxanthines are the psycho-pharmacologically active constituents of chocolate. Psychopharmacology (Berl). 2004 Nov;176(3-4):412-9. doi: 10.1007/s00213-004-1898-3. Epub 2004 May 5. PMID: 15549276.

食生活アドバイザー。スキンケアスペシャリスト。温泉ソムリエ。アラフォー女性健康美容ライター。 ストレスから睡眠障害、喘息発症、帯状疱疹を患う。夫は進行性の神経難病。 食生活やライフスタイルを見直したことで心身の良い変化を実感し、これまでの経験から難病の進行抑制、心と体の健康、エイジング対策探求に情熱を注いでいます。
投稿を作成しました 169

関連投稿

検索語を上に入力し、 Enter キーを押して検索します。キャンセルするには ESC を押してください。

トップに戻る