枝豆のオルニチンで肝機能アップ?若返りホルモンの分泌も促進

枝豆はおやつやおかずの一品、お酒のお供としても手軽に食べられる人気の食材ですね。そして枝豆は女性にも嬉しい大豆イソフラボンや葉酸を豊富に含み、低脂肪で良質な高たんぱく源。

ビタミン、カリウム、鉄分、食物繊維など豊富な栄養素を持ちあわせていることから海外でも美と健康に良い食材として人気を集めています。  

栄養満点な緑黄色野菜

「畑の肉」と呼ばれているほど栄養価の高い大豆。枝豆はその大豆が成熟する前に収穫する未成熟豆で、ソラマメや絹さやなども未成熟豆の一種です。

枝豆は未成熟でありながらもその栄養価は大豆とほぼ同じかそれ以上ともいえます。

枝豆には大豆には無いビタミンAやビタミンCと、豊富なアミノ酸が含まれており、枝豆は大豆と野菜の栄養素を兼ね備えた栄養満点な緑黄色野菜なのです。  

 

   

枝豆の嬉しい栄養効果

肝機能の向上

メチオニン

メチオニンは必須アミノ酸の一種で、体内では合成されないため食物から補給していきたい栄養素のひとつ。お酒を飲むと体内ではアルコールを分解する時に、肝臓内のメチオニンが大量に消費されていきます。

枝豆に含まれるビタミンB1やビタミンCと共にアミノ酸の一種「メチオニン」がアルコールの分解をサポートし、飲酒時の肝臓の負担を軽減し、肝機能の働きを高めてくれます。

メチオニンは脳の神経伝達物質セロトニンやドーパミンの材料ともなるので記憶力の向上や認知症、パーキンソン病、うつ症状などの予防、改善、抜け毛や白髪予防にも役立ちます。

メチオニンは枝豆の他、牛肉やカツオ、ブリ、シラス、スジコ、ナッツ、チーズ、納豆などにも含まれています。

オルニチン

肝機能を高めてくれる栄養素として代表的なのはウコンの「クルクミン」やイカ・タコの「タウリン」、そしてシジミの「オルニチン」などが有名ではないでしょうか。

アミノ酸の一種であるオルニチン。実は枝豆にも豊富なオルニチンが含まれています。 特に山形県産を中心に栽培されている「だだちゃ豆」にはシジミの倍以上ものオルニチンが含まれているそうです。

オルニチンは体内に入ってきたアルコールや毒素の分解を促し、肝機能を改善してくれるだけでなく、代謝を高め疲労回復、美肌効果、老化予防、成長ホルモンの分泌促進作用など嬉しい働きが沢山あります。

成長ホルモン促進

枝豆に含まれるオルニチンには、若返りホルモンと呼ばれている成長ホルモンの分泌を促進してくれる作用があります。

オルニチンの新しい機能性として、脳の下垂体を刺激して「成長ホルモン分泌効果」が認められています。アメリカでは筋肉を効率良く増強するためのアスリート向けサプリメントとしても利用されています。

成長ホルモンの主な働き

  • 筋肉や骨など体の成長に働きかける
  • 細胞の新陳代謝を活性化

肌のハリや潤いアップ

睡眠中に分泌される成長ホルモンは、皮下組織の線維芽細胞を活性化させ肌のハリや潤いに必要なコラーゲンやヒアルロン酸の生成を促します。

肌のターンオーバーサイクルを整えシミやシワの改善、傷ついた細胞の再構築を行い、健やかな髪や素肌をつくってくれます。

老化や病気の予防

成長ホルモンは基礎代謝を高めてくれる働きがあります。代謝が上がることで基礎体温が上がり免疫機能が強化され風邪や病気の予防となり、脂肪の燃焼も促進されやすく太りにくい体に。

代謝を高めると生体エネルギーのミトコンドリアが活性化されアンチエイジングにも効果を期待できます。

ホルモンバランスを整える

大豆製品に含まれる大豆イソフラボンは枝豆にも含まれています。

大豆イソフラボンは抗酸化作用のあるフラボノイド(ポリフェノールの一種)で、体内で女性ホルモンのエストロゲンと同様の働きをしてくれる作用があることから天然の植物エストロゲンとも呼ばれています。

大豆イソフラボンのエストロゲン同様作用によって美肌効果、血管や骨密度の強化、生理不順を整えPMSや更年期症状の緩和に役立つと考えられています。

また、枝豆には妊婦さんにも嬉しい葉酸と鉄分が豊富に含まれています。枝豆に含まれる葉酸は大豆よりも多く、鉄分は小松菜よりも多く含まれています。

スタミナ不足の解消

枝豆に含まれるビタミンB1はアルコールの分解を助けてくれるだけでなく、食べ物から摂取した糖質や脂質をエネルギーに変えてくれる働きがあるので、スタミナ不足や夏バテ、疲労回復をサポート。

そしてオルニチンには新陳代謝を高めてくれる作用があり、疲労物質を速やかに解消して、疲労が蓄積されにくい体に。ビタミンB1は枝豆のほか、豚肉や大豆、うなぎ、昆布、胚芽米などにも含まれています。

さらにビタミンB1の吸収を高めるためには、ニンニクやネギ類(アリシン)と一緒に摂取することで効率よくビタミンが吸収され、新陳代謝が活発になり疲労回復効果だけでなく、老化予防、美肌効果のも期待できます。

 

 

  元気ハツラツ栄養剤として有名な「アリナミン」もこの性質を利用しているということです。ビタミンB1とアリシンが結びつくことで「アリチアミン」という物質に変化。

アリチアミンはビタミンB1の吸収率を高め、体内で長く持続する作用があることから疲労回復やスタミナ、夏バテ、代謝アップに効果的なのです。

アリシンを生成する主な食品はニンニク、ネギ、玉ねぎ、にら、あさつき、らっきょう、エシャレット、エシャロットなどがあります。

エシャレットとエシャロットの違いとは

生活習慣病予防

枝豆の大豆イソフラボンはフラボノイドというポリフェノールの一種で抗酸化物質です。抗酸化物質は老化や病気の原因となる活性酸素を抑制してくれる働きがあります。

さまざまな病気の約90%は活性酸素による酸化ストレスが原因だといわれるほど、過剰な活性酸素は病気や老化の大きな要因に。

また大豆イソフラボンはコレステロールを減少させる働きがあり、抗酸化作用と相乗効果で、血管を若く保ち、血流をスムーズにして動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病の予防に効果を期待できるしょう。

そして枝豆にはカリウムも豊富に含まれているので、体内の余分な塩分や水分を排出する利尿作用に優れ、むくみや高血圧の改善にも。

枝豆の注意点

アレルギーに注意

食べ物アレルギーの3大原因物質と言われているのは卵、牛乳、大豆です。枝豆は大豆の未成熟豆なのでアレルギーのある方は注意が必要です。

枝豆のプリン体

枝豆に含まれるプリン体が懸念される声もあるようですが実際、枝豆に含まれるプリン体含有量はどうなのでしょうか?

日本痛風治療ガイドラインによると、1日のプリン体許容摂取量は400㎎を超えないようにと示されています。 枝豆に含まれるプリン体の量は、100gあたり約48㎎と極めて少ない量に分類されています。

ではなぜプリン体が懸念されるのかというと、ビールやお酒のお供として枝豆はついつい食べ過ぎてしまうということ。

過ぎたるは及ばざるが如しで、体に良いからといって一度に大量に枝豆を食べないように気をつけたいですね。

1日に食べる量は?

枝豆のカロリーは100gあたり約134kcal(約30房)ご飯のお茶碗1杯分です。

また、大豆イソフラボンの過剰摂取はホルモンバランスの乱れにつながり乳がんや婦人科系疾患のリスクとなりますのでの1日の摂取量目安は70㎎~75㎎と言われています。

  • 枝豆に含まれている大豆イソフラボンは100gあたり約30㎎。
  • 枝豆に含まれるプリン体の量は100gあたり約48㎎。

以上のことから、1日の枝豆摂取量の目安は100g~200g程度が良いでしょう。子供は大人の半量程度に。

まとめ

枝豆は大豆よりも低カロリーでありながら高い栄養価を持ち、若返りホルモンの分泌を促したり、肝機能を高める働きも。

ビールも枝豆も飲み過ぎず、食べ過ぎず、色々な食材をバランス良く摂り入れながら節度を保って健康維持に役立てていきたいですね。    

 

食生活アドバイザー。スキンケアスペシャリスト。温泉ソムリエ。アラフォー女性健康美容ライター。 ストレスから睡眠障害、喘息発症、帯状疱疹を患う。夫は進行性の神経難病。 食生活やライフスタイルを見直したことで心身の良い変化を実感し、これまでの経験から難病の進行抑制、心と体の健康、エイジング対策探求に情熱を注いでいます。
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