1日2個のキウイフルーツで免疫システムを整え腸内環境を改善?

キウイフルーツは香り高い風味と多くのビタミン、ミネラル、食物繊維、抗酸化物質がたくさん含まれているフルーツです。数々の研究で健康や美容効果が多様にあるフルーツとしても知られています。

キウイフルーツの種類

キウイフルーツにはさまざまな品種がありますが日本で出回っている一般的なキウイフルーツは「グリーンキウイ」と「ゴールドキウイ」の2種類があります。

グリーンキウイ

果肉の色はエメラルドグリーンで酸味と甘味のバランスがとれたさわやかな味わいです。食物繊維やミネラルを豊富に含んでいます。たんぱく質を分解する酵素「アクチニジン」はゴールドキウイよりもグリーンキウイにより多く含まれています。

ゴールドキウイ

果肉の色が黄色で、グリーンキウイよりも酸味が弱く糖度が高いため甘くてみずみずしい食感です。グリーンキウイとくらべてビタミンCがより多く含まれています。

キウイフルーツの健康効果

1日2個で腸内環境を改善

キウイフルーツには便秘対策に必要な善玉菌のエサとなる水溶性食物繊維と、便のカサを増す不溶性食物繊維が含まれています。

そしてキウイフルーツに含まれる酵素「アクチニジン」にはお肉などのたんぱく質を分解してくれる作用があるため、消化を促進して腸の働きを助けてくれるのです。

動物を使った研究では1日2個のキウイフルーツ(皮を含む)を摂取し続けた結果、腸内細菌が増え腸内環境の改善に効果を発揮したそうです。

腸は夜に働くためキウイフルーツは夜に摂取した方が食物繊維などが吸収されやすくなります。腸内環境を整えると免疫力アップやアンチエイジングにもつながりますね。

胃腸の負担を減らす

キウイフルーツに含まれているたんぱく質分解酵素の「アクチニジン」にはたんぱく質の分解を助け消化を促進してくれる働きがあります。(1)

そのためお肉料理などと一緒にキウイフルーツをとりいれることで胃の消化速度が促進され胃もたれや胸やけを防ぎ、胃腸の負担を減らしてくれます。

免疫力アップ感染症予防

キウイフルーツは栄養価が高くビタミンCが豊富です。(2)

ビタミンCは病気や老化の原因となる過剰な活性酸素を抑える抗酸化作用をはじめ、アレルギーなどの炎症を抑える抗炎症作用、ウィルスや細菌と戦うための白血球をサポートし免疫システムを強化。

そのため感染症を予防したり、風邪などの回復を早めてくれるのです。

さらにキウイフルーツには抗酸化作用に優れたビタミンEを含んでいるため、ビタミンCと相乗効果によってそのパワーが発揮されやすいです。

自律神経を整えストレス対策

日々の生活の中では不安や緊張などの「精神的ストレス」、肉体疲労、睡眠不足などの「身体的ストレス」、食品添加物や残留農薬などの「環境的ストレス」などさまざまなストレスにさらされていますね。

これらのストレスがかかり過ぎる生活が続くと自律神経が乱れやすくなったり、ビタミンCがどんどん消耗されてしまう原因に。

ビタミンCが豊富なキウイフルーツなどを日頃から継続的に摂取することで血中ビタミンC濃度が高まりやすくなります。

その結果、セロトニンやドーパミンといった神経伝達物質の合成がサポートされ、自律神経が整いストレスに対する抵抗力を強化します。

キウイでアンチエイジング

キウイフルーツに含まれるビタミンCには美肌をつくるコラーゲンの合成や、シミ・ソバカスの原因となるメラニン色素の過剰生成の抑制にも働きます。

そして、キウイフルーツに豊富に含まれているビタミンEには細胞の代謝や血行を促進する働きがあり、肌のハリや水分を保つ効果に期待できます。

ビタミンCもビタミンEも優れた抗酸化作用を併せ持つためその相乗効果によって活性酸素から肌細胞の老化を強力に防いでくれる働きがあるのです。

また、キウイフルーツに含まれるたんぱく質分解酵素のアクチニジンには古い角質や毛穴汚れを分解してくれる働きがあるため、この作用をとりいれたスキンケア製品などもありますね。

さらに、マウスを使った研究ではビタミンCが不足するとなんと4倍以上老化が早く進むといわれています。

ビタミンCはやっぱりすごい!最強の抗酸化ビタミン免疫機能や美肌に

喘息症状の緩和に役立つ

キウイフルーツに含まれる豊富なビタミンCや抗酸化物質は喘息の治療に役立つと考えられています。

イタリアの研究ではキウイフルーツなど新鮮なビタミンCを多く含む果物を定期的に摂取した人の肺機能に有効な効果をもたらし、喘息症状の軽減に効果が期待できると発表されています。(3)

キウイフルーツの注意点

キウイフルーツを食べる事は多くの人にとって安全だと考えられていますが、アレルギー反応を起こす人もいます。

ヘーゼルナッツやアボカド、イチジク、小麦などにアレルギーがある場合、キウイフルーツに対するアレルギーリスクが高まりやすくなる可能性があります。

キウイアレルギーの兆候には蕁麻疹や喉のかゆみ、舌の腫れ、嘔吐といった症状が生じる可能性も。またキウイフルーツには血液の凝固を遅らせることがあるので出血性疾患などがある場合は注意が必要です。

皮ごと食べて腸内環境改善

キウイの皮はむいて食べるのが当然だと思っていませんか?研究では果肉よりも果皮を含んだキウイフルーツをまるごと食べた方がより強力な健康改善効果を発揮するとのエビデンスが示されています。

皮ごと食べた方がビタミン類をはじめ食物繊維や抗酸化物質などキウイの栄養素をより多く摂取できるんですね。我が家では体に安心なオーガニックのキウイフルーツを時々食べています。風邪のひき始めや食欲不振な時に食べると翌日はほぼ元気に。

皮のまわりは流水と一緒にタワシでこするとつるつるになって食べやいです。皮はやはり食べにくいという場合は細かく刻んでヨーグルトと混ぜたりスムージーにすると摂取しやすくなりますよ。(4)

 

 

【参考文献】

(1) Montoya CA, Hindmarsh JP, Gonzalez L, Boland MJ, Moughan PJ, Rutherfurd SM. Dietary actinidin from kiwifruit (Actinidia deliciosa cv. Hayward) increases gastric digestion and the gastric emptying rate of several dietary proteins in growing rats. J Nutr. 2014;144(4):440-446. doi:10.3945/jn.113.185744

(2) Canadian Journal of Physiology and Pharmacology、2013、91(6):442-447、https://doi.org/10.1139/cjpp-2012-0303

(3) Forastiere FPistelli RSestini P, et al Consumption of fresh fruit rich in vitamin C and wheezing symptoms in children

(4) Alim A, Li T, Nisar T, Ren D, Liu Y, Yang X. Consumption of two whole kiwifruit (Actinide chinensis) per day improves lipid homeostasis, fatty acid metabolism and gut microbiota in healthy rats. Int J Biol Macromol. 2020;156:186-195. doi:10.1016/j.ijbiomac.2020.04.028

食生活アドバイザー。スキンケアスペシャリスト。温泉ソムリエ。アラフォー女性健康美容ライター。 ストレスから睡眠障害、喘息発症、帯状疱疹を患う。夫は進行性の神経難病。 食生活やライフスタイルを見直したことで心身の良い変化を実感し、これまでの経験から難病の進行抑制、心と体の健康、エイジング対策探求に情熱を注いでいます。
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