「サンチュ」は食べるミネラルウォーター!脳の老化予防も?

焼肉を巻いて食べるイメージのサンチュ。サンチュをはじめレタス類のイメージは水分が多く栄養価はほぼなくて、食べる意味がないのではと思っていましたが、実は嬉しい栄養効果があったのです。

サンチュは緑黄色野菜

レタス全般のことを日本では古くから「チシャ」と呼ばれてきました。サンチュはレタスの一種で、和名では包菜(つつみな)や掻きチシャ、韓国名でサンチュと呼ばれています。

韓国料理の普及とともにサンチュという名称が日本でも親しまれてきたようですね。 キャベツのように葉が重なって丸く結球している玉レタスとくらべて、サンチュは葉が丸くならないリーフレタスの仲間で、外側から葉を一枚ずつ掻きとって収穫します。

葉を掻きとったあとも再び成長するので、自宅で栽培すると長期間楽しむことができます。 レタスは全般的にあまり栄養がなさそうなイメージですが、肉厚でしっかりとした葉が特徴のサンチュは、レタスの中でも実は栄養価が優れています。

玉レタスが淡色野菜なのに対して、サンチュはほうれん草やブロッコリーと同じ緑黄色野菜に分類されているのです。 レタスの仲間では他にリーフレタスやサニーレタス、サラダ菜など、比較的緑の色濃いレタス類が緑黄色野菜に分類されています。

優れた栄養効果

ベータカロテン

緑黄色野菜のサンチュはベータカロテンやビタミン、カリウム、鉄分などの含有量がレタス類の中でも多く、代表的な栄養素のベータカロテンが豊富に含まれています。

サンチュに含まれているベータカロテンの量は玉レタスのおよそ10倍です。 ベータカロテンは体内に入ると必要に応じてビタミンAに変換されます。

ビタミンAは粘膜や皮膚を正常に保ったり、免疫力を高めてくれる作用があるため、目の角膜や細胞膜の健康をサポートしたり、ウィルス感染や風邪予防に役立ちます。

さらにベータカロテンは高い抗酸作用があるため病気や老化促進の原因となる活性酸素を抑制する働きがあります。

ビタミンC

サンチュには玉レタスのおよそ3倍のビタミンCが含まれています。ビタミンCは美肌のために必須のコラーゲンの生成をサポートしたり、紫外線のダメージや細胞の酸化を防ぐ抗酸化作用に優れています。

さらにベータカロテンとのシナジー効果で代謝や免疫力が高まりやすくなり、動脈硬化や老化予防に役立ちます。

ビタミンCは免疫強化やコラーゲンの合成にも必要で身体にとって重要な成分ですが私たちの体内ではつくることができないのでこまめとりいれていきたい栄養素のひとつです。

マウスを使った研究ではビタミンCが不足するとなんと4倍以上老化が早く進むことが発表されています。

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ミネラル

サンチュは約95%が水分で構成されており、他に鉄分、カリウム、カルシウムなどのミネラルが豊富に含まれています。

貧血予防に役立つ鉄分は体内に吸収されにくい性質がありますが、ビタミンCによって鉄の吸収率がアップします。

カルシウムには骨や歯を強化するほか精神安定作用があり、不足するとイライラしやすくなったりします。

カリウムは細胞内の構成成分でナトリウムとともに細胞内外液の浸透圧を調整し、生命維持活動をするうえで重要な役割を担っています。

血液や筋肉、臓器、神経伝達の活動など、これらの正常な機能のために必要です。とり過ぎた塩分のナトリウムを体外へ排出しやすくして血圧を下げたり、むくみ予防に。

一方、カリウムはコーヒーやお酒、塩分過多、甘いもの、調理法、ストレス、体調不良、汗、尿などによって失われやすく不足しがちなミネラルでもあります。

カリウムは失われやすい栄養素なのでとり過ぎるという心配は少ないですが、過剰摂取の場合では高カリウム血症となり心臓に負担をかけてしまいますので、適度にとりいれていきたいですね。

保存ポイント

レタス全般は水分が多く乾燥に弱いので、湿らせたキッチンペーパーや新聞紙に包んでビニール袋に入れ冷蔵庫の野菜室で根の方を立てて保管します。

玉レタスは芯をくりぬいてから湿らせたキッチンペーパーなどを詰めると長持ちしやすくなります。

生食で毎日老化予防

ビタミンや酵素は熱に弱いので、サンチュは生のままお肉を巻いたり、ちぎってサラダにして食べるとシャキシャキとしたみずみずしい歯ごたえとともに、ビタミンやミネラルをとりいれることができるのでおすすめです。

カロテンは脂溶性のビタミンなので、油と一緒にとることで効率良く体内へ吸収されるため、お肉を巻いて食べるというのは理にかなった食べ方ですね。

そして、サンチュはほぼ9割が水分で構成され、レタスの中でもビタミンやミネラルが豊富なサンチュは食べるミネラルウォーターともいえそうです。

お水が飲めない時など、サンチュやレタスが水分補給として救世主になるかもしれませんね。

また、米ラッシュ大学医療センターの研究では “ほうれん草やケール、レタスなどの緑葉野菜野菜を毎日食べている人は脳が老化する速度が遅い可能性を示唆する” という研究結果が発表されています。

これまで栄養価が低いと思ってきたレタスですが、玉レタスは免疫力を高める成分が含まれていることがわかったり、サンチュは緑黄色野菜に分類されるほどの栄養価を含有しているなどあらたな発見です。

日々の食生活で私たちの身体はつくられているといわれるように、いろいろな食材と組み合わせながらバランス良くとりいれて健康やアンチエイジングに役立ててみてはいかがでしょうか。

 

食生活アドバイザー。スキンケアスペシャリスト。温泉ソムリエ。アラフォー女性健康美容ライター。 ストレスから睡眠障害、喘息発症、帯状疱疹を患う。夫は進行性の神経難病。 食生活やライフスタイルを見直したことで心身の良い変化を実感し、これまでの経験から難病の進行抑制、心と体の健康、エイジング対策探求に情熱を注いでいます。
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