自律神経を整え免疫力アップのために今日からできること

自律神経は間脳の視床下部にあり、私たちの意思とは関係なく体にある約37兆個もの細胞をコントロールし、免疫系やホルモン系にもかかわり、生きていくために必要な身体の働きを整えてくれる重要な神経です。

自律神経には交感神経と副交感神経があります。交感神経は白血球の顆粒球を司り、副交感神経は白血球のリンパ球を司り、両者はシーソーのような拮抗関係にあります。

ストレスや環境の変化に応じて片方が優位になります。このシーソーの揺れが小さく、バランスを保つことが健康な状態です。

このバランスがどちらか一方に偏っていたり、揺れが激しいと様々な不調や病を招いたり、自律神経の乱れは、顆粒球が非常に多くなり、免疫力が低下している状態だといわれています。

また、加齢とともに副交感神経の働きは低下し、交感神経が優位に傾きやすくなります。

自律神経が乱れる原因

最大の原因はストレス

ストレスは精神面をはじめ、長時間労働や睡眠不足などの身体的ストレス、食品添加物や農薬、大気汚染といった環境的ストレスなど、日々の生活の中ではあらゆるストレスがあります。

ストレスをこまめに解消できずに、長期間ストレスにさらされた状態が続くことで自律神経は偏り、がんをはじめ生活習慣病や様々な病を引き起こす最大の原因となります。

ストレスホルモンのコルチゾールも増え、ホルモンバランスが乱れ、体内の活性酸素も増加して、美肌を壊し老化を促進します。

慢性的なストレスは交感神経が優位となり白血球の顆粒球が過剰になって、血管が収縮して血流障害を引き起こします。

血流量が不足すると細胞への十分な酸素や栄養が行きわたらなくなり、長期間のストレスは何らかの病の始まりだといえます。

例えば、頭部で血流障害が起きると、髪が薄くなったり、脱毛症や頭皮トラブルが起きやすくなるとともに、脳内への血流が滞りアルツハイマー病や神経難病であるパーキンソン病等の原因の一つだと言われています。

パーキンソン病は脳の黒質にαシヌクレインというたんぱく質が溜まり神経変性や細胞死によって神経伝達物質のドーパミンが減少してしまう神経難病です。

免疫力を低下させる低体温

ストレス状態が続くことで、自律神経が乱れると体に必要な酸素が十分に取り込まれなくなり、体温も下がります。この低体温・低酸素の環境では、がん細胞が最も増殖しやすいと言われています。

自律神経の乱れによって体温が低下(通常体温36度未満)すると、体内酵素や代謝の働きが鈍り免疫力が低下します。免疫力は体温が1度下がると約37%低下し、1度上がると約60%活性化されます。

低体温では、体のエネルギー産生源であるミトコンドリアの働きも弱まり、新陳代謝が悪くなって、タンパク質合成が上手く行かず、スタミナが減り疲れやすい体に。

免疫を司る腸内環境の乱れ

全身の免疫細胞の約70%以上が小腸に集中し、腸が免疫力を司っていると言われています。神経伝達物質のセロトニンやドーパミンの材料も腸で作られており「腸は第二の脳」と言われるほど重要な臓器です。

「脳腸相関」と言って腸の神経層は自律神経を通じて脳とつながっているので、脳がストレスを感じれば自律神経系が乱れ、腸も影響を受けて下痢や便秘などの症状が現れます。

反対に、腸内環境の乱れは脳へストレスを与えて自律神経が乱れ、免疫力の低下へとつながり、脳と腸は相互に影響を及ぼしているのです。

女性ホルモンと自律神経

女性ホルモンと自律神経は密接に関わっています。女性ホルモンは卵巣から分泌されていますが、脳の視床下部→下垂体から卵巣に指令がおくられることで分泌されます。

視床下部は自律神経もコントロールしていて、女性ホルモンに指令をおくる下垂体は視床下部のすぐ下にあるため、どちらも影響を受けやすいのです。

過度なストレスや不規則な生活は自律神経のバランスを乱し、その結果女性ホルモンのバランスも崩れ正常な分泌を妨げてしまうことに。生理不順やPMS症状の悪化、更年期障害などに影響を及ぼします。

特に、生理前のPMS症状が出やすい黄体期や、40代以降はホルモンバランスが変化しやすい時期で、自律神経のバランスも乱れやすくなります。

生活習慣の乱れ

昼夜逆転の生活や体内リズムの乱れは、自律神経の乱れにつながり、成長ホルモンの分泌が低下して睡眠の質も悪くなってしまいます。

夜遅くまでパソコンやテレビゲームなどをしていると夜のブルーライトがストレスとなり睡眠の質が低下します。 そして、日中は太陽光を浴びずに暗い室内で過ごしたり、活動量が少ない生活習慣をおくっていると、体内リズムが乱れて交感神経と副交感神経がきちんと働けなくなってしまいます。

食生活では、食品添加物や化学調味料、遺伝子組み換え食品、精製された白砂糖、高濃度の塩素が含まれている水道水、多量の農薬が使用されているポストハーベストなども毎日摂取し続けることで身体に蓄積し、ストレスを与えることになります。

自律神経を整え免疫力アップの方法

ストレスを解消する工夫

「病は気から」という言葉があるように、同じような生活をしていてもイライラしたり、一喜一憂したりせずに、マイペースでのんびりと過ごしている人は交感神経が働き過ぎないので、免疫力が下がりにくいといわれています。

とはいえ、日常生活ではストレスに晒されることが多いので自分なりのストレス解消法を見付けてこまめに解消していくことが大切です。

毎日、残業ばかりの人は週に1度定時で帰宅したり、仕事帰りに寄り道をしたり、オンとオフの切り替えがポイントです。 そして、月に1~2回程度ならハメをはずして好きなことを思いっきり楽しんでみましょう。

免疫学の権威安保先生のお話では普段の食生活がきちんとしていれば、たまに添加物の多い加工食品などを食べても解毒できるそうです。

我慢していたスイーツやお肉、お酒などを好きなだけ食べたり飲んだり、夜更かしをしたり、思う存分楽しむ事で、ルーティンな日常に刺激を与えることになり、リカバリーしようと身体の機能が活性化します。

太陽の光と睡眠

自律神経は体内リズムによってコントロールされています。この体内リズムは毎朝、太陽の光をしっかりと浴びることでリセットされ、日中の活動に必要な交感神経が優位になります。

そして、夜の睡眠に欠かせないメラトニンというホルモンも昼間の光を十分に浴びることで就寝時に分泌量がぐっと増えて、リラックスした良質な睡眠につながります。

紫外線は悪者のイメージがありますが、植物が光合成をするように私たち人間も太陽の光を浴びないとエネルギー不足となってしまいます。

適度な太陽光は細胞内のミトコンドリアを活性化し、食べ物の栄養素をエネルギーに変え、免疫力を高めてくれるのです。 睡眠時間は個人差がありますが、約7~9時間程度が理想で、自律神経のバランスが整い免疫力が高まりやすいと言われています。

また、夏と冬では日照時間が変化しますので、太陽のリズムに合わせて睡眠時間も1時間程度早めたり、遅くすることもポイントです。

副交感神経が優位になる夏は早起きしたり、交感神経が優位になる冬は睡眠時間を通常より多めにとることで副交感神経とのバランスがとれやすくなります。

朝はしっかりと太陽の光を浴び、夜は部屋の照明を落とし、リラックスできるような環境づくりをすることで副交感神経が優位に。

1日の中でメリハリを付け、規則正しい生活をおくることが体内リズムと自律神経を整えるために大切です。

体を温めて免疫力アップ

冷えや血流障害は万病の根源だと言われています。体を冷やさない食事改善や、運動、入浴などによって体を温めることで、血流障害が改善され、免疫力が高まります。

特にバスタイムでは、20分程度しっかりと湯船に入ることで血管が開いて発汗とともに体内の老廃物が排出され、体温が上がり自然治癒力が活性化します。

また、湯船に入ることで温熱効果の他、血管にお湯の圧がかかって全身マッサージのような働きが血流改善にもつながります。

これはシャワーだけのグループでは免疫力を高めるリンパ球は増えなかったというデータがあり、湯船にゆっくりと入って体の芯まで温めることが大切です。

笑顔で免疫力アップ

笑顔の健康への効果は各国の研究でも明らかにされています。 おかしくなくても口角を上げて笑顔をつくることで脳が錯覚し、副交感神経が働き、リンパ球が増え、免疫力が高まります。

テレビのお笑い番組を見て笑ったり、漫才や落語の舞台を鑑賞したあとでは、免疫細胞のリンパ球のひとつであるNK細胞が活性化することが確認されています。

血糖値や血圧が下がり、抑うつ症状や疲労、ストレスの解消、がんや難病患者の免疫力向上にも役立つ可能性があるといわれています。 最近、笑ってないなと思ったら無理にでも笑ってみましょう。

声を出して笑うと腹筋も使うので、血液の循環も良くなり、笑いの効果がより高まりやすくなります。  

自律神経と免疫力の関係  

 

食生活アドバイザー。スキンケアスペシャリスト。温泉ソムリエ。アラフォー女性健康美容ライター。 ストレスから睡眠障害、喘息発症、帯状疱疹を患う。夫は進行性の神経難病を患っています。 これまでの経験から栄養学、免疫学などを学び、難病の進行抑制、エイジング対策に情熱を注いでいます。
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