サスティナビリティ

「サスティナブルな生活」地球環境を守るために私たちができること

この地球上に植物が誕生したおかげで私たちは空気を吸えるようになりました。バクテリアや菌類など微生物のおかげできれいな水を飲めるようになりました。

野生動物も人間も母なる大地、地球によって誕生し、生かされています。しかし地球は今、私たちの人間活動によってかつてないほどの大きな危機に瀕しています。

気候変動と資源採取の壊滅的な影響により、世界中の多くの人々が地球を守る緊急の必要性を感じています。

地球の状態を示すWWF発行の「生きている地球レポート」では世界の生物多様性が過去50年で68%喪失したということです。

人間活動による資源消費と廃棄の観点での状況を示す「エコロジカル・フットプリント」では、人間社会の消費活動は地球が1年間に生産できる範囲を60%も超過していると警鐘を鳴らしました。

一方、2020年は新型コロナウィルスの影響により、エコロジカル・フットプリントは約10%減少することがわかりました。

人々の行動が変われば地球環境への負荷を減らせるということが図らずもわかる機会となったのです。

今、人間の需要が地球の供給能力を超過し、地球の資源が失われ続けている状態です。

地球の生産力を超えた現在のような生活を人間が維持するには地球1.6個分の自然資源が必要であるということです。

地球の限界を超えた生産や消費を見直し、自然環境も私たちの体も健康に循環していくサスティナブル(持続可能)な食事、ライフスタイルを心がけていきましょう。

肉や乳製品の摂取量を減らす

畜産動物は多くの土地や水を必要とするため、肉や牛乳、チーズなどの乳製品の摂取量を減らすことは二酸化炭素排出量を削減するためのひとつの方法だといわれています。

肉や乳製品のために動物を飼育するには、多くの土地、水、飼料が必要です。森林喪失の最大の原因のひとつは家畜動物に関連する農地の拡大です。

肉を生産すると、野菜、豆類、穀物などの植物よりもはるかに多くの二酸化炭素が発生します。

実際、肉類や乳製品の少ないサスティナブルな食事パターンに変えることで、温室効果ガスの排出量を70%削減し、水の使用量を50%削減でき、環境にも人の健康にも両方に有効であるという研究があります。(1,2)

一方家畜の中で温室効果ガス排出量が少ないのは鶏肉で、ほかの食品では植物性たんぱく質、油、全粒穀物、精製穀物、砂糖などがあげられます。

オランダの研究では、赤身肉や加工肉を減らし、糖分や添加物の入った清涼飲料水、アルコール飲料を減らすことは、食事による温室効果ガス排出量を大幅に削減し、肥満やがん、アレルギーなどさまざまな病気のリスクを下げることにもつながるということです。(3)

週に何回かベジタリアンやビーガンの食生活を試したり、野菜、魚介類、オリーブオイルベースの地中海スタイルの食事をとりいれてみるという方法もあります。

肉を中心とした食生活から植物ベースの食事に移行することで、環境への負荷を減らし、健康促進にも役立ちます。肉や乳製品を減らすことで食費も節約することができますね。

ベジタリアンでなくても乳製品を控える人が増えている理由

オーガニックな食材を選ぶ

今、私たちの身の回りには遺伝子組み換え作物、農薬、化学肥料を使用した野菜、果物、畜産物、乳製品、調味料、清涼飲料水、菓子類、加工食品、お弁当などさまざまな食品があふれています。

遺伝子組み換えや農薬、除草剤などは自然界の生態系を壊し、これらを食べる人間の体にも発がん性リスクや脳の神経障害、アレルギー発症、腸内環境の乱れなどが懸念されています。

実際に世界中で健康被害が数多く報告されており、健康と地球環境のためにEUでは遺伝子組み換え作物や農薬の厳しい規制がとられています。

韓国のソウル市では全ての学校で(小・中・高)2021年からオーガニック無償給食が全面実施されています。生命力ある有機食材は子供たちの健康促進と地球環境を蘇らせることにつながります。

そんな中、日本は遺伝子組み換え消費大国であり、農薬残留基準値は厳しくなるどころか大幅に緩和されています。

多くの家畜は遺伝子組み換え飼料を与えらています。これを食べる家畜の肉類、牛乳、鶏卵、遺伝子組み換え原料の乳製品、加工食品を人間が食べることで、遺伝子組み換え情報が人の体に移行することになります。

これらを知らずに購入したり、漫然と食べ続けることは生態系を壊し、健康へのリスクもあり、悪循環となってしまいますよね。

ただ私たち消費者には知る権利、選ぶ権利があります。今はインターネットや本などで知識や情報を収集することができるので、能動的に調べて本物の食材を選び(調べなければ選べない)、自分や家族の健康を守っていきましょう。

本物のオーガニックな食材を選ぶ消費者が増えることで、有機農家数が広まり、微生物、植物、土壌、空気、水が浄化され、それを食べる野生動物や人間の健康に循環し、アンチエイジングにもつながっていきます。

日本は遺伝子組み換え大国?知らず知らずのうちに食べている不自然な食品

フードロスを減らす

食品廃棄物を減らすことは二酸化炭素排出量を減らすことができる簡単な方法のひとつです。

日々燃やされるゴミの中でも食品の廃棄は、強力な温室効果ガスであるメタンを放出するため、温室効果ガス排出の大きな原因となります。

食材は必要な分だけを購入すれば、食品の節約にもつながります。

地産地消でエコ活動

地元で生産された食材を消費することで、長距離輸送にかかるエネルギーと二酸化炭素排出量の削減につながり、環境への負担を減らすことができます。

それに飛行機や船で長時間かけて運ばれてきた食材より新鮮です。地元の農家さんを支援すれば、地域の食文化が活性化し食料自給率を高めることにつながり、環境保全にも貢献できます。

アップサイクルを意識する

アップサイクルについて、社団法人日本アップサイクル協会によると以下のように定義されています。

アップサイクル(Upcycle)とは、リサイクルやリユースとは異なり、もともとの形状や特徴などを活かしつつ、古くなったもの不要だと思うものを捨てずに新しいアイディアを加えることで別のモノに生まれ変わらせる、所謂”ゴミを宝物に換える”サスティナブルな考え方。

 

アップサイクルは要らなくなった物の特性を活かして、魅力ある新しい形に生まれ変わらせ、地球への負荷を抑える手法です。リメイクの価値をより上げたものがアップサイクルです。

アップサイクルは「繰り返し使うリユース」、「燃料などの資源を使い再利用するリサイクル」とは違い、資源を使うことなく価値ある製品に形を変えながら物の寿命をのばすことができるので、リサイクルよりも地球環境に負荷を与えずサスティナブルな手法です。

地球環境に対する意識から生まれたアップサイクルは、とてもクリエイティブな発想です。

アップサイクルを実践している企業の製品を購入したり、自分自身でアップサイクルアイディアを考えてみてはいかがでしょうか。

衣服や物を長く使い消費行動を控える

衣服や家具、雑貨など身の回りの全ての物を大切に長く使うようにして、流行ファッションなど新しい物の消費行動を控えれば、不要なゴミ、廃棄物を減らすことができます。

特にファッション業界においては、地球環境汚染への影響度が石油産業に次いで2番目に高いと言われています。

まだ着られる衣服が廃棄される「ファッションロス(衣服ロス)」が新たな環境問題になっています。製造から廃棄までの過程で、大量の二酸化炭素を排出するためです。

今ファッション業界では再生素材を使用したり、循環型経済へシフトすることを目指すサスティナビリティへの取り組みが求められています。

モード界の帝王ジョルジオアルマーニ氏は

「ファストファッションは、流行を追い続けて常に新しい物を買わねばならないという風潮に消費者を巻き込みました。その結果、大量に衣服があふれ、短期間だけ着て捨ててしまう。全くの無駄使いです。」と話しています。

そして今後ファッション業界が目指すべき方針は、生産量を減らし流行に翻弄されないより良い物をつくる。ショーの数を減らし、商品が店頭に並ぶ期間を長くして、販売時期と季節の移り変わりを合うようにする。

無責任な商慣行をやめて無駄を減らし、環境に有害で終わりがない異常な生産サイクルに終止符を打たなければならない。と言及し、ファッション業界も今後は持続可能な道へ変遷を遂げていく可能性があります。

私たち消費者にできることは流行ファッションや新たな商品の購入を控え、今持っている衣服や物を大切に長く愛用したり、アップサイクルに生まれ変わらせるなど、廃棄物を減らしていく工夫が必要ですね。

ゴミを出さない循環型に

外出時にはエコバック、マイボトル、マイ箸などを持ち歩き、プラスチック包装、ビニール袋、使い捨てカップ、割り箸などの使用を減らすことは、ごみを削減し、環境にやさしい循環型ライフスタイルです。

毎年6000億個もの使い捨てカップが世界中で捨てられています。森林資源がコーヒーを楽しむわずかな時間のために使い捨てられてしまっているのです。

紙カップもプラスチックカップも現状ではほとんどリサイクルされず最終的には燃やされています。二酸化炭素が排出され税金もかかります。リサイクルできたとしても再加工をするための新たな資源やエネルギーが必要となります。

アメリカや韓国のスターバックスでは使い捨てカップを脱却し、無料で繰り返し使用できるリユースカップなどの仕組みが導入されています。

日本でも使い捨てない仕組みが浸透したり、一人ひとりがゴミ問題への意識を高め、使い捨て製品を減らす行動が広まれば良いなと思います。

【参考文献】

(1) Aleksandrowicz L, Green R, Joy EJ, Smith P, Haines A. The Impacts of Dietary Change on Greenhouse Gas Emissions, Land Use, Water Use, and Health: A Systematic Review. PLoS One. 2016;11(11):e0165797. Published 2016 Nov 3. doi:10.1371/journal.pone.0165797

(2) Rose D, Heller MC, Willits-Smith AM, Meyer RJ. Carbon footprint of self-selected US diets: nutritional, demographic, and behavioral correlates. Am J Clin Nutr. 2019;109(3):526-534. doi:10.1093/ajcn/nqy327

(3) van de Kamp ME, Seves SM, Temme EHM. Reducing GHG emissions while improving diet quality: exploring the potential of reduced meat, cheese and alcoholic and soft drinks consumption at specific moments during the day. BMC Public Health. 2018;18(1):264. Published 2018 Feb 20. doi:10.1186/s12889-018-5132-3

食生活アドバイザー。スキンケアスペシャリスト。温泉ソムリエ。アラフォー女性健康美容ライター。 ストレスから睡眠障害、喘息発症、帯状疱疹を患う。夫は進行性の神経難病を患っています。 これまでの経験から栄養学、免疫学などを学び、難病の進行抑制、エイジング対策に情熱を注いでいます。
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