天然の最強抗酸化成分「フィトケミカル」の成分と抗酸化パワー

フィトケミカルは野菜や果物などの色素や香り、苦みに含まれる機能性成分です。フィトケミカルは植物自身がつくりだす天然の抗酸化作用のある成分で活性酸素を抑制し、免疫力の強化やアンチエイジング効果に期待できるなど私たち人間にとっても嬉しい有効成分です。

抗酸化力の高いフィトケミカル

フィトケミカル(phytochemical)は、フィト(ファイト)→ギリシャ語で「植物」、ケミカル→「化学物質」で、植物由来の化学物質という意味です。

フィトケミカルは野菜や果物、豆類、いも類、海藻などに含まれる自然の植物化合物です。植物が紫外線や有害物質、害虫などの害から自身をまもるためにつくり出す強力な天然抗酸化作用のある成分で、色素や香り、苦みなどに含まれています。

フィトケミカルの種類は数千種類から数万種類以上にのぼるともいわれ、まだまだ未確認成分がたくさん存在し、今後も技術の進歩にともない増えていく可能性があります。

フィトケミカルのもつ強力な抗酸化作用によって病気や老化の原因となる活性酸素を抑制するため、病気の予防、免疫力アップ、アンチエイジングなどフィトケミカルのさまざまな機能性が注目されています。

私たちの体には活性酸素を無害化する抗酸化酵素(SODなど)が備わっていますが、加齢とともにその生産能力は低下していき、40歳あたりからその減少は顕著になってくるといわれています。

活性酸素は加齢やストレス、運動のし過ぎ、食品添加物、喫煙、大量飲酒などによって増加しやすくなり、細胞を酸化し、体内組織を破壊してしまいます。

そうなると新陳代謝が滞り、ミトコンドリアのエネルギー生産が減って疲れやすくなったり、免疫機能の低下、見た目の老化、発がんなどあらゆる病気の原因にもなるそうです。

加齢で低下していく体内抗酸化力を補うためにも日頃から活性酸素を抑制する抗酸化力の高い食品を積極的に摂りいれて、細胞の健康を保っていくことが大切です。

抗酸化力の高い代表的なフィトケミカルの成分はポリフェノール、カロテノイド、硫黄化合物、多糖類、テルペン類などに大きく分類されます。

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ポリフェノール

アントシアニン

アントシアニンはぶどうやベリー類、赤ワイン、赤しそ、なす、黒豆、小豆、紫いも、赤キャベツなどの野菜や果物に多く含まれており、赤、青、紫などの水溶性の天然色素です。アントシアニンは強力な抗酸化作用があり、眼精疲労の回復や、肝機能改善作用があります。

カテキン

カテキンは緑茶やカカオなどに含まれる苦み・渋み成分で、エピカテキンなど4種類のカテキンがあります。カテキンはポリフェノールのフラバノールに分類され強い抗酸化力、殺菌力が特徴です。

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クルクミン

クルクミンはショウガや、カレー粉の主成分ウコン(ターメリック)などに含まれる黄色の色素成分で、脂溶性ポリフェノールの一種です。クルクミンは腸に運ばれ代謝されるとテトラヒドロクルクミンというさらに強力な抗酸化物質に変化し、肝機能の強化や免疫機能、胃の健康維持に働きます。

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ショウガオール

ショウガオールはショウガに含まれる香りや辛味成分で、強力な抗酸化作用、抗菌作用があり、血行を促進し、冷え性の改善などに効果が期待されています。

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クロロゲン酸

クロロゲン酸はコーヒーなどに含まれる苦み成分で、抗酸化作用のほか、血糖値の上昇をゆるやかにしたり、脂肪の蓄積を抑える働きがあります。

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イソフラボン

イソフラボンは大豆製品などに含まれ、女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをするため、更年期症状など女性の悩みに効果が期待されている栄養素です。

リグナン

リグナンはゴマや大豆、亜麻仁などに含まれています。強い抗酸化作用をもち、血行を良くしてLDLコレステロール(悪玉)や血圧を低下させる作用があります。

ヘスペリジン

ヘスペリジンはビタミンPともよばれ、みかんやオレンジなど柑橘類の果皮に多く含まれています。抗酸化作用のほか、血管を拡張して血行を促進する効果が期待されています。

カロテノイド

β-カロテン・リコピン

黄色、橙色、赤色の色素成分で、にんじん、かぼちゃ、ほうれん草、トマト、スイカなどに含まれています。強い抗酸化力で血流を改善し、皮膚や粘膜の健康維持にも働きます。

アスタキサンチン

アスタキサンチンは鮭、エビ、カニ、オキアミなどの魚介類に含まれる赤や橙色の天然色素成分です。アスタキサンチンはβ-カロテンの数千倍もの抗酸化力をもち、抗酸化物質の中でも最強の抗酸化パワーだといわれています。

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ルテイン

ルテインは緑黄色野菜、マリーゴールド、卵黄などに含まれる黄色の色素成分で、高い抗酸化力があり、紫外線による活性酸素から目を守るなど目の健康に良いとされています。

硫黄化合物

アリシン

アリシンはにんにくや玉ねぎなどユリ科の野菜に多く含まれています。食材を切ったり刻む過程で、細胞が壊れアリイナーゼという酵素と反応してアリシンに変化します。硫化アリル、アリル化合物ともいわれ、刺激臭や辛み成分のもととなり、ビタミンB1と一緒にとることで疲労回復効果が高まりやすくなります。

イソチオシアネート

イソチオシアネートは大根やわさびを刻んだりすりおろしたときに壊れた細胞の酵素反応によって生成される辛み成分の一種で、抗酸化力が高く、免疫力の強化にも効果が期待されています。イソチオシアネートは大根、わさび、小松菜、キャベツ、ブロッコリーなどアブラナ科の野菜に含まれています。

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スルフォラファン

スルフォラファンはイソチオシアネートの一種で、ブロッコリースプラウト(ブロッコリーの新芽)などに多く含まれています。アメリカのがん研究機関でスルフォラファンはがん予防に有効な食品成分であることが発表されてからよく知られるようになりました。ブロッコリースプラウトにはブロッコリーのおよそ7倍~20倍ものスルフォラファンが含まれているといわれ、抗酸化作用とともに抗がん作用にも効果が期待されています。

多糖類

フコイダン

フコイダンは海藻類(めかぶ、わかめ、もずくなど)のぬめり部分に含まれる多糖類の一種です。フコイダンにはがん細胞を自滅させるアポトーシスを促進する作用があり、抗がん作用、抗酸化作用、免疫機能の向上に役立つといわれています。

β-グルカン

β-グルカンはきのこ類に多く含まれる食物繊維の一種です。体の免疫機能を司る腸の免疫細胞に働きかけ免疫機能をサポートする働きがあります。腸内環境が良くなると、花粉症などのアレルギー症状の緩和や美肌にも役立ちます。

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テルペン類

リモネン

リモネンは柑橘類の皮に多く含まれる香り成分です。ストレス緩和、リラックス効果があり、血行を促進して自律神経のバランスを整える働きがあります。

メントール

メントールはミントなどのハーブ類に含まれる特有の香り、苦み成分です。抗酸化作用、抗うつ作用、殺菌作用などがあり、抑うつ気分をリフレッシュしたり、抗炎症作用に期待できます。

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フィトケミカルで健康と老化予防

数々の研究では、フィトケミカルなど抗酸化物質を多く含む野菜や果物を多く摂取している人ほど活性酸素の害が減少し、老化時にアルツハイマー病などの疾患が少なく、脳や運動機能を高める可能性があるといわれています。日頃からフィトケミカルを意識して種々の食品をバランス良くとりいれていくことが大切です。

(参考文献:Joseph JA, Shukitt-Hale B, Willis LM. Grape juice, berries, and walnuts affect brain aging and behavior. J Nutr. 2009 Sep;139(9):1813S-7S. doi: 10.3945/jn.109.108266. Epub 2009 Jul 29. PMID: 19640963.)

 

食生活アドバイザー。スキンケアスペシャリスト。温泉ソムリエ。アラフォー女性健康美容ライター。 ストレスから睡眠障害、喘息発症、帯状疱疹を患う。夫は進行性の神経難病を患っています。 これまでの経験から栄養学、免疫学などを学び、難病の進行抑制、エイジング対策に情熱を注いでいます。
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