農薬

野菜と果物の残留農薬2021ランキング!残留農薬の摂取を減らそう

現代の農作物は農薬や化学肥料がたくさん使われ育てられています。それはより見栄えの良い野菜をつくり、より速く成長させ、より多く収穫し、大量生産・大量流通することを目的としているからです。

一方こうした農薬や化学肥料の使用が増加したことで近年では土壌の生態系が崩れ、野菜に含まれるミネラルなどの栄養素は昔と比べて圧倒的に減少傾向に。

ミネラル不足が現代病を招いている原因のひとつだともいわれています。また、残留農薬の問題点は発がん性や、催奇形性、生殖毒性、心疾患、記憶障害、神経障害、うつ、睡眠障害、発達障害、アレルギーなど、数多くの危険性が指摘されています。

日々、何気なく選んでいる野菜や果物から残留農薬を知らず知らずのうちに食べ、体内に蓄積されていき、それが原因で体の不調が出現しているという可能性も。特に残留農薬の多い食材には注意したいところです。

残留農薬の多い農作物ランキング

アメリカの環境保護NPO機関(EWG)が食品医薬局(FDA)の検査データを分析し発表した2021年度版の残留農薬の最も多い野菜や果物です。

残留農薬が最も多い野菜・果物

1位 イチゴ

2位 ほうれん草

3位 ケール

4位 ネクタリン

5位 リンゴ

6位 ブドウ

7位 さくらんぼ

8位 桃

9位 梨

10位 ピーマン、パプリカ、トウガラシ

11位 セロリ

12位 トマト

イチゴ、リンゴ、さくらんぼ、ほうれん草、ネクタリン、葉物野菜の90%以上に、2種類以上の残留農薬が確認されています。

日本のイチゴはとても美しく見栄えが良いですが、残留農薬の高さから台湾などでは輸入拒否されていますね。

ケールでは最大20種類の農薬を確認。ピーマン、パプリカ、トウガラシでは最も多く、合計115種類の農薬が検出されました。

日本国内で最も汚染されている食品は上記のほか、オーガニックではない米や玄米、ブルーベリー、洋梨、キュウリもあります。

残留農薬は専用洗剤や重曹などで表面を洗い流すことはできても、植物内部に浸透した分は洗い流すことができません。これらを避けるためには自然栽培や有機栽培の野菜や果物、お米などを選んでいきたいですね。

残留農薬の少ない野菜・果物

1位 アボカド

2位 スイートコーン

3位 パイナップル

4位 玉ねぎ

5位 パパイヤ

6位 冷凍のエンドウ豆

7位 ナス

8位 アスパラガス

9位 ブロッコリー

10位 キャベツ

11位 キウイ

12位 カリフラワー

13位 マッシュルーム

14位 メロン

上記の野菜と果物のサンプルのほぼ70%には残留農薬が検出されず、最も汚染されていないのはアボカドでした。

このほか日本国内では人参、大根、カブ、レンコン、サツマイモなど、比較的土の中で育つ野菜には残留農薬が少ないようです。

ただ大根の葉や長ネギの青い部分など、土の上に出ているところには残留値がぐんと高くなるので注意。

我が家では基本的にオーガニック食材を選んでいますが、一般的な慣行栽培でも残留農薬の少ないアボカド、キャベツ、大根などを活用することもあります。

日本の農薬使用量は世界トップレベル!国産の農作物は安全ですか?

残留農薬の危険性

農薬には脳の神経毒性、免疫毒性、ホルモン異常、発がん性など多くの健康被害が問題視されています。特に影響を受けやすいのは農薬にさらされる機会の多い農業労働者や、感受性の強い子供、胎児です。

子供のいるご家庭や、これから妊娠予定のある方は特に、オーガニック食材を選ぶなど、毎日の食事を考えた方が良いと思います。

野菜や果物に含まれる残留農薬の摂取と不妊治療を受けている女性325人を対象としたコホート研究では、残留農薬の低い野菜・果物を日常的に食べている女性とくらべて、残留農薬の高い野菜・果物を多く摂取している女性ほど出生率、妊娠率が低いことが結論づけられています。

日々の食事に含まれる農薬が、男女とも生殖機能に悪影響を及ぼしている可能性があるということ。

アメリカの一般家庭では、神経毒性のある有機リン系農薬(殺虫剤)の使用によって、パーキンソン病になるリスクを70~100%上昇させることが報告されています。

日本が輸入する小麦のほとんどにもこの有機リン系農薬のひとつグリホサートが使用されていて、農民連食品分析センターの検査では、輸入小麦使用のすべてのパンからグリホサートを検出したことがわかっています。

パン好きな方は食べる量を減らしたり、無農薬で添加物の少ない国産小麦100%でつくられたパンを選びたいところですね。

個体差による化学反応

そしてひとつの食材に対して農薬は1種類だけではなくさまざまなものが使われています。個々の農薬は少量であっても、いろいろな農薬の使用によって複合毒性、相乗毒性の心配も出てきます。

残留農薬は基準値以下であっても慢性的な摂取により、解毒力が弱っていれば体内に蓄積されたり、食品添加物などと化学反応して何かを発症するなど、実際その人の体の中でどんな反応を起こすかというのは個体差によるところが大きく、孫の代に出現する可能性もあるそう。

本来健康な細胞はがん細胞が増えるのを抑制する「ブレーキ遺伝子」が、がん細胞を増殖する「アクセル遺伝子」の働きを止めているのですが、突然変異などによってアクセル遺伝子が働きっぱなしになる場合が。社会的環境によって変化するエピジェネティクスだということ。

このがん遺伝子の遺伝情報を変化させる原因のひとつに、ここ100年で急速に増えた食品添加物、毒性が高まり続ける残留農薬、化学肥料などの影響が指摘されています。

現代は大腸がん、乳がん、難病、アレルギー、精神障害、催奇形性、不妊、自己免疫疾患などが昔とくらべて明らかに増えています。

残留農薬の摂取を減らす食の選択

環境保護団体グリーンピースによる調査では、ごく普通の家族が10日間オーガニック食品に切り替えただけで、体内の残留農薬を減らせることがわかりました。

農薬や化学肥料を使用してないオーガニック食材は人体に安心できるだけでなく、ビタミン、ミネラル、抗酸化物質などの栄養価も豊富に。

そのため腸内環境が整えられ免疫機能が上がり、体にとって有害な物質、不要なものを解毒・排出する能力を高めることにつながります。

 “You are what you eat.”(あなたはあなたの食べたものできている)という言葉があります。毎日何を選んでどう食べたかで心や体の健康が決まるという意味。自分や周囲の人たちの心や体の健康、地球環境を考えた持続可能な食の選択をしていきたいですね。

自然栽培の食事が体内に蓄積した農薬や有害物質の排出力を高める

【参考文献】

食生活アドバイザー。スキンケアスペシャリスト。温泉ソムリエ。アラフォー女性健康美容ライター。 ストレスから睡眠障害、喘息発症、帯状疱疹を患う。夫は進行性の神経難病。 食生活やライフスタイルを見直したことで心身の良い変化を実感し、これまでの経験から難病の進行抑制、心と体の健康、エイジング対策探求に情熱を注いでいます。
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