砂糖の害

現代人は甘いものをとりすぎている?「糖」の過剰摂取と体への害

糖分は食生活においてある程度は必要ですが、現代は砂糖や小麦を使った甘い食べ物、不自然な原料でつくられた人工甘味料などが巷にあふれています。

砂糖や人工甘味料の強烈な甘さは、脳内の報酬系に影響を与え、その中毒性はコカインを超えるといわれます。(2)

人類の歴史の中でこれほど砂糖が豊富な食品や飲料を過剰摂取する習慣はなく、肥満の蔓延、糖尿病、AGEs、中毒性、精神疾患、神経細胞へのダメージなど多くの健康への悪影響、病気との関連性が指摘されています。

脂肪を蓄え肥満の促進

砂糖を大量にとると、血糖値が急上昇し、血糖値を下げるためにすい臓からインスリンというホルモンがたくさん分泌されます。主食である白米やパン、うどんなどの炭水化物も体内で分解され最終的に多くの糖(ブドウ糖)となります。

インスリンは使い切れなかった糖を脂肪に変えて蓄える働きがあるため、これが脂肪を溜め込む原因となります。糖分の多い食生活をしている場合は食事からの糖分を減らすか、食後に運動などをして糖をエネルギーとして消費しないと、脂肪細胞の中にたまり、ぜい肉、ぽっこりお腹をつくってしまいます。

炭水化物は自分の握りこぶし1個分まで、甘いケーキやお菓子類は週1回にするなど、常食しないように気をつけると、自然と糖分を欲しない体に変化していきますよ。

遺伝子組み換えの異性化糖に注意

異性化糖は「ブドウ糖果糖液糖」「果糖ブドウ糖液糖」など呼ばれる人口甘味料で、砂糖よりも甘みが強く、体に入ると血糖値を急上昇させる恐れがあります。

異性化糖は驚くほど多くの菓子加工食品、炭酸飲料、清涼飲料水、乳酸菌飲料、スポーツドリンク、アイス、調味料などに含まれています。

異性化糖の種類はブドウ糖が多いものをブドウ糖果糖液糖(果糖50%未満)、果糖が多いものを果糖ブドウ糖液糖(果糖50%以上~90%未満)、さらに果糖が大量な高果糖液糖(果糖90%以上)があります。

糖にはさまざま種類があります。一般的な砂糖(ショ糖)はブドウ糖と果糖が結合した二糖類(スクロース)と呼ばれ、異性化糖はブドウ糖(グルコース)と果糖(フルクトース)が分離した単糖類に分類されます。

これらの糖は体内に入ると最終的にブドウ糖に分解されます。

お米や小麦はブドウ糖がいくつも連なった多糖類の構造なので、ご飯やパンは、砂糖や異性化糖にくらべて体内で分解するのにある程度時間がかかります。

一方、砂糖は二糖類なので腸や肝臓を通り素早く分解され血中濃度が上がりやすくなります。さらに異性化糖においてははじめからブドウ糖と果糖が分離しているので、腸内での消化や肝臓での変換というステップが入らないため砂糖よりも早いスピードで血糖値が上昇してしまいます。

そのため、すい臓、心臓、肝臓、血管などへの負担が大きくなり、糖尿病、心疾患、肝脂肪、肥満、動脈硬化などのリスクが高まりやすくなります。

果糖においてはブドウ糖と違い肝臓でしか代謝されないので、多くの果糖が含まれている高果糖液糖など、一度に大量の果糖をとると肝臓に負担をかけることになってしまいます。大量の果糖が肝臓にいってしまうと中性脂肪をつくり、脂肪肝や肝硬変にもなる恐れもあります。

私の知人女性でお酒は一滴も飲まないのに、健康診断では肝臓の数値が悪いという方がいました。その女性はスイーツとパンに目がなかったことを思いだしました。

また異性化糖は、遺伝子組み換えのトウモロコシなどのでんぷんを酵素で分解してつくりだした液体の糖分なので、気付かないうちに遺伝子組み換え食品も摂取しているというリスクもあります。

一般的なペットボトルの炭酸飲料には角砂糖、約10個分が含まれているといわれます。

日本は遺伝子組み換え大国?知らず知らずのうちに食べている不自然な食品

糖化がすすみ老化の促進

甘い食べ物が好きで頻繁によく食べていると、日常的に血糖値が急上昇する状態が続き、糖が体のたんぱく質と結びついて糖化反応が起こり、老化促進物質のAGEsを増やす原因となります。

 AGEsが皮膚のコラーゲン繊維にたまると、分解されにくく、皮膚の弾力が減少してシワやたるみを増やします。  

 AGEsについて

ビタミン・ミネラルを奪う

精製された砂糖や異性化糖などの人工甘味料は酸性食品です。これらをたくさん食べたり、飲んだりすると血液中のpH値が酸性に傾きます。

体は生体恒常性によって、骨やほかの臓器からビタミンやミネラルを奪い、体のバランスを保つように働きます。そのためビタミンやミネラルが欠乏するとさまざまな体調不良の原因になります。

ビタミンCが一般的な風邪と戦うのを助けることを発見したポーリング博士の研究では”あらゆる種類の砂糖を食べても、摂取後4~6時間は体の免疫力が75%以上低下する可能性がある”ということです。

血中のブドウ糖濃度が高くなると白血球がビタミンCの変わりに化学構造の似たブドウ糖をとりこんでしまい白血球中のビタミンC濃度が低下し、その結果免疫機能の働きが弱くなってしまうということです。

「ミネラルは栄養の世界のシンデレラ」現代人はミネラル不足

血糖値の急激な乱高下がもたらす悪影響

糖分によって血糖値が急上昇すると、白血球の活動が低下して免疫力が下がり、感染症や炎症が起こりやすくなります。ウィルス感染、胃腸炎、水虫、歯槽膿漏、アレルギー症状の悪化などがあります。

血糖値の急上昇はその後、急速に低下し、低血糖引き起こします。これを繰り返すことで、イライラしたりキレやすいなど精神状態への影響、副腎が疲弊するアドレナルファティーグ、ホルモンバランスの乱れ、認知症、神経疾患などあらゆる病気の原因となります。

マウスによる研究では砂糖(ショ糖)が豊富な餌を与えられたマウスは、たんぱく質食の餌を与えられたマウスとくらべて肥満が増加したそうです。

さらに脳の健康、アレルギー疾患、アンチエイジングにも欠かせないオメガ3脂肪酸の抗炎症効果も打ち消してしまう可能性があるということです。(1)意識的に魚介類などのオメガ3脂肪酸をとっていても、ジュースやお菓子を食べていたら意味がなくなってしまいますね。

精製度の高い白米や白砂糖の代わりに血糖値の上昇をゆるやかにするといわれる玄米やライ麦パン、全粒粉のもの、非加熱はちみつ、アガベシロップ、黒糖などがありますが、種類に関係なくこれらも体内で最終的に糖になりますので、食べ過ぎないことが大切です。

また、血糖値の上昇をゆるかにするためには食べる順番に気をつけて野菜や海藻類など食物繊維の多い食品から食べたり、食後に少し運動をしたり体を動かすと糖質が効率良くエネルギーに変換されます。

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【参考文献】

(1) Ma T, Liaset B, Hao Q, Petersen RK, Fjære E, Ngo HT, Lillefosse HH, Ringholm S, Sonne SB, Treebak JT, Pilegaard H, Frøyland L, Kristiansen K, Madsen L. Sucrose counteracts the anti-inflammatory effect of fish oil in adipose tissue and increases obesity development in mice. PLoS One. 2011;6(6):e21647. doi: 10.1371/journal.pone.0021647. Epub 2011 Jun 28. PMID: 21738749; PMCID: PMC3125273.

(2) Lenoir M, Serre F, Cantin L, Ahmed SH (2007) Intense Sweetness Surpasses Cocaine Reward. PLoS ONE 2(8): e698. https://doi.org/10.1371/journal.pone.0000698

食生活アドバイザー。スキンケアスペシャリスト。温泉ソムリエ。アラフォー女性健康美容ライター。 ストレスから睡眠障害、喘息発症、帯状疱疹を患う。夫は進行性の神経難病を患っています。 これまでの経験から栄養学、免疫学などを学び、難病の進行抑制、エイジング対策に情熱を注いでいます。
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