コエンザイムQ10で元気な体を支えるエネルギーも細胞も活性化?

高齢者でも元気でエネルギーのある人はミトコンドリアの働きが活発だといわれています。このミトコンドリアの働きを高めてくれるのが「コエンザイムQ10」です。

コエンザイムQ10の働き

生命活動に必要なエネルギーを活性化

私たちの体は約37兆個もの細胞で構成されており、さらにその一つ一つの細胞内(小器官)には数百から数千個ものミトコンドリアが存在しています。

ミトコンドリアは食事から摂取した糖や脂質、たんぱく質などの栄養素からATP(アデノシン三リン酸)という私たちが生きていく上で必要なエネルギー源をつくりだしています。

コエンザイムQ10はミトコンドリアのエネルギー生産に必要な物質で、このエネルギー生産を活性化し、効率良くエネルギーをつくってくれているのです。

エネルギーが不足すると細胞の機能が衰え、疲れやすくなったり、老化や病気の原因となってしまうので健康維持やエイジングケアのためにもコエンザイムQ10は重要な成分です。

活性酸素を抑制する抗酸化作用

活性酸素は本来、体内に入ってきた細菌やウィルスから私たちの体を守ってくれる働きがありますが、活性酸素が過剰に発生してしまうと、正常な細胞を傷つけ病気や老化の原因となってしまいます。

活性酸素が増えてしまう主な原因はストレスや紫外線、喫煙、過度な飲酒、激しい運動、寝不足、加齢、薬剤など様々な要因によって増加しやすいため日頃から活性酸素を抑制する抗酸化作用の高い食品やサプリメント等の積極的な摂取が健康維持に役立ちます。

コエンザイムQ10は高い抗酸化作用を持ち、活性酸素による体のサビを防いだり、同じく抗酸化作用を持つビタミンEの働きをサポートし連携して抗酸化力を発揮します。

還元型が抗酸化に働く

コエンザイムQ10には酸化型(ユビキノン)と還元型(ユビキノール)があります。還元型は血中のコエンザイムQ10のおよそ90%を占めています。酸化型は体内に入ると還元型に変換され抗酸化に働きます。

そのため、体内では主に還元型のコエンザイムQ10が抗酸化力を発揮しています。酸化型は体内で還元型に変換される必要があり、加齢やストレスなどによって変換能力は低下してしまうのでダイレクトに還元型を摂取した方が効率良く吸収され体内でエネルギー生産や抗酸化に働くと考えられています。

加齢とともに失われるコエンザイムQ10

年齢やストレスで減少

コエンザイムQ10は体内でつくられますが、年齢とともに失われてしまうことで知られています。常に働き続けている心臓のコエンザイムQ10の量は20歳をピークに減少し、40代で30%、80代では50%以上低下するといわれています。

また、ストレスや病気などによっても失われやすくなってしまいます。

コエンザイムQ10が不足すると

コエンザイムQ10が不足するとエネルギーの生産力が低下し、倦怠感や疲れやすくなったり、肩こりや血行不良、お肌の衰えや免疫力の低下など、さまざまな不調の原因となってしまいます。

コエンザイムQ10の減少は老化や病気の大きな要因のひとつとして注目されています。

コエンザイムQ10の主な健康効果

コエンザイムQ10は生命活動に必要なエネルギーの生産をサポートしたり、優れた抗酸化作用によって多くの健康効果が期待されています。

コエンザイムQ10の期待される主な効果

  • 疲労回復
  • 免疫機能改善
  • 老化予防
  • パーキンソン病
  • 生活習慣病
  • 心疾患
  • 肺疾患
  • 頭痛や片頭痛
  • 骨粗鬆症
  • 不妊治療
  • 筋肉機能向上
  • 健康長寿

アンチエイジング効果

コエンザイムQ10は抗酸化力が強く、細胞膜を過酸化脂質から守ったり、紫外線等による細胞の酸化を軽減しお肌の老化を予防します。(1)

そして加齢とともに減少するコラーゲンの生産を活性化させたり、皮膚の細胞が入れ替わるサイクル「ターンオーバー」を整える働きによって古い角質を取り除き、肌細胞の活性をサポートしてくれます。

脳の細胞を保護

ミトコンドリアは脳細胞の主要なエネルギー源で、コエンザイムQ10はエネルギー産生を助ける重要な物質です。

しかしミトコンドリアの機能やコエンザイムQ10は加齢とともに減少傾向にあります。

そして脳は豊富な脂肪酸含有量と多くの酸素を使っているため、より多くの活性酸素が生じ細胞の酸化や損傷を受けやすくなっています。

ミトコンドリアの機能低下や過剰な活性酸素などよって脳に有害な化合物の生成を高めたり、脳の神経細胞の損傷、脳の細胞死などを招きやすくなり記憶や認知機能、身体機能に影響を与える可能性があります。

コエンザイムQ10はこれらの有害な化合物の作用を軽減したり、脳細胞を酸化損傷から保護し、アルツハイマー病やパーキンソン病の進行を遅らせる可能性があると考えられています。(2,3,4,5)

また、栄養療法学者のホッファー博士はナイアシン(ビタミンB3)とコエンザイムQ10はドーパミンを節約する作用があり、パーキンソン病に有効だと言及されています。

心機能の改善効果

コエンザイムQ10はミトコンドリアのエネルギー生産(ATP)を増加させ、細胞の酸化損傷を抑制することで心機能を改善し、心疾患に役立つとされています。(6)

心不全の420人を対象とした研究では、コエンザイムQ10による2年間の治療で症状が改善し心疾患による死亡リスクが減少したとの研究報告もあります。(7)

コエンザイムQ10の摂取方法

コエンザイムQ10を含む食品

  • 肉類:牛、豚、鶏など
  • 臓器肉:心臓、肝臓、腎臓など
  • 魚類:イワシ、サバ、ニシンなど
  • 野菜:ほうれん草、カリフラワー、ブロッコリーなど
  • 果物:オレンジとイチゴ
  • 大豆
  • ピーナッツ、ピスタチオ
  • 大豆油

サプリメントで効率的な摂取

コエンザイムQ10は脂溶性なのでコエンザイムQ10を含む食品や油で調理した食品と一緒にコエンザイムQ10のサプリメントを摂取すると吸収率が高まります。

コエンザイムQ10の効果を得るためには食品からだけでは十分な効果を発揮できないため、サプリメントで補うことが有効です。

空腹時は避け、1日2回から3回にわけて食後にとりいれると吸収しやすくなります。

摂取用量の目安

コエンザイムQ10は体内での吸収力など個人差が大きいのですが、健康効果を期待する摂取用量は1日あたり90mgから300mgの範囲です。

コエンザイムQ10の過剰摂取による重篤な副作用の報告は無く(8)、研究では1日1200mgのコエンザイムQ10を16ヵ月間服用しても問題はありませんでした。(3)

効果を実感できない場合は徐々に摂取量を増やしてみるという方法もあります。

栄養とコエンザイムQ10

私たちの体は口から入った食べ物を栄養素として消化・吸収し、代謝を通してエネルギーづくりや体の調子を整えたり、食べ物の栄養素を生命維持に役立てる栄養という営みが体を支えています。

健康維持や老化予防のためには様々な食品からバランス良く栄養素をとりいれる食生活が大切ですが、コエンザイムQ10は食事からだけでは十分に補うことが困難なのでサプリメントとともに摂りいれながら健康に役立てていきましょう。

 

【参考文献】

(1) Hoppe U, Bergemann J, Diembeck W, et al. Coenzyme Q10, a cutaneous antioxidant and energizer. Biofactors. 1999;9(2-4):371-378. doi:10.1002/biof.5520090238

(2) Kones R. Parkinson’s disease: mitochondrial molecular pathology, inflammation, statins, and therapeutic neuroprotective nutrition. Nutr Clin Pract. 2010;25(4):371-389. doi:10.1177/0884533610373932

(3) Shults CW, Oakes D, Kieburtz K, et al. Effects of coenzyme Q10 in early Parkinson disease: evidence of slowing of the functional decline. Arch Neurol. 2002;59(10):1541-1550. doi:10.1001/archneur.59.10.1541

(4) Kones R. Mitochondrial therapy for Parkinson’s disease: neuroprotective pharmaconutrition may be disease-modifying. Clin Pharmacol. 2010;2:185-198. doi:10.2147/CPAA.S12082

(5) 株式会社カネカ|還元型コエンザイムQ10による臨床効果

(6) Mortensen SA, Rosenfeldt F, Kumar A, et al. The effect of coenzyme Q10 on morbidity and mortality in chronic heart failure: results from Q-SYMBIO: a randomized double-blind trial. JACC Heart Fail. 2014;2(6):641-649. doi:10.1016/j.jchf.2014.06.008

(7) DiNicolantonio JJ, Bhutani J, McCarty MF, O’Keefe JH. Coenzyme Q10 for the treatment of heart failure: a review of the literature. Open Heart. 2015;2(1):e000326. Published 2015 Oct 19. doi:10.1136/openhrt-2015-000326

(8) Hidaka T, Fujii K, Funahashi I, Fukutomi N, Hosoe K. Safety assessment of coenzyme Q10 (CoQ10). Biofactors. 2008;32(1-4):199-208. doi:10.1002/biof.5520320124

 

食生活アドバイザー。スキンケアスペシャリスト。温泉ソムリエ。アラフォー女性健康美容ライター。 ストレスから睡眠障害、喘息発症、帯状疱疹を患う。夫は進行性の神経難病を患っています。 これまでの経験から難病の進行抑制、心と体の健康、エイジング対策探求に情熱を注いでいます。
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