サケ

世界初「食用遺伝子組み換えサケ」の販売開始!あなたは食べますか?

遺伝子組み換えサケは、アメリカとカナダで食用として世界で初めて認可された遺伝子組み換え動物です。

これまで遺伝子組み換え作物として流通していたのは植物由来でしたが、動物として市場に出回るのは世界で初めてのことで激しい論争の的となっています。

世界初の遺伝子組み換え動物

2017年8月、アメリカのバイオテクノロジー企業「アクアバウンティ社」が開発した遺伝子組み換えサケが世界で初めて食用としてカナダで販売されました。

2015年、FDA(米国食品医薬品局)は遺伝子組み換えサケを認可しましたが、当時は遺伝子組み換えであることを表示しなくてもいいということでした。その直後に、連邦議会上院の決定によって表示のガイドラインが制定されるまでは販売できないことになっていました。

 FDAからの輸入解除を待つ中、アクアバウンティ社は先に認可をしたカナダで生産をはじめました。赤毛のアンで有名なカナダのプリンスエドワード島にある施設で、遺伝子組み換えサケの受精卵を生産し、パナマの山中にある水槽に移送して、養殖したものがカナダで出回っています。

その後、2019年3月にFDAが制限の流通禁止を解除したため、アクアバウンティ社はカナダの遺伝子組み換えサケの受精卵をアメリカのインディアナ州にある施設で生産することになりました。

「アクアドバンテージサーモン」と名付けられた遺伝子組み換えサケは、アメリカでは絶滅危惧種のアトランティックサーモンに、キングサーモン(マスノスケ)の成長ホルモン遺伝子と、1年中成長ホルモンを分泌する深海魚のゲンゲの遺伝子を組み合わせて開発されたものです。

この遺伝子操作によりアクアドバンテージサーモンは春と夏だけでなく、1年中活発に成長ホルモンを分泌させることができ、通常のアトランティックサーモンとくらべて2倍の早さで成長し、最大25倍くらいまで大きくなるそうです。

アクアバウンティ社のメリットは養殖期間の短さ、餌量の削減・消費量の増加に対応できると考えられています。同社によれば「同じ条件で同じ時期に養殖された従来のアトランティックサーモンと比較して、年間最大70%多くの新鮮なサケを生産できる」とのことです。

現在、インディアナ州アルバニーの陸上施設で運営していますが、新たにケンタッキー州メイフィールドを次の養殖場候補地として発表されています。

一方アメリカでは不買運動がヒートアップし、約9000の食料品店やレストランなどが取り扱わないことを宣言しています。大手外食産業も遺伝子組み換えサケの反対を繰り返し、購入しないことを明言しています。

カナダでは2017年に4.5トン以上のアクアドバンテージサーモンがすでに販売されていますが、表示義務はないのでカナダの消費者は知らずに食べていることになります。

遺伝子組み換えサケ数々の問題点

“遺伝子組み換えサケは、成長ホルモンに関連したインスリン様ホルモンが、自然のサケにくらべて高い濃度にあるとされています。

どれくらい高いと、人体の血中ホルモンレベルに影響するのかは明らかではありませんが、いくつかの研究によれば、血中のインスリン様ホルモンの濃度は、がんのリスクと関係することが示唆されています。(2013年5月、日本糖尿病学会と日本癌学会の合同委員会発表)。

遺伝子組み換えサケは普通のサケの最大25倍くらいまで大きくなります。海に逃げだしたりすれば、大量に餌を食べるうえに、天然サケと交雑した場合、在来種を脅かすなど、生態系に悪影響を及ぼすと指摘されています。

アメリカやカナダの消費者、アニマルウェルフェア、環境保護団体、漁業者などが強く反対しています。これらの指摘に対してアクアバウンティは、サケの受精卵は陸上の水槽で生産し、しかも不妊化したメスだけが養殖用として販売され、施設内で飼育されるので、自然環境中で子孫を残すことはないとしています。

しかし、アメリカの「食品安全センター」によれば、アレルギー反応の安全性試験に使用された遺伝子組み換えサケの肉はごくわずかな量でしかなく、安全性試験の信憑性に疑問があること、また、遺伝子操作技術と飼育環境の管理が完璧とはいいがたく、不妊化処理も最高5%が不妊でない可能性があると指摘しています。

遺伝子組み換えサケについて、日本での承認申請はまだ出されていません。しかし日本は大量のサケを輸入しており、遺伝子組み換えサケが紛れ込んでくる可能性は否定できません。

厚生労働省は2017年8月、遺伝子組み換えサケの検査方法を定め、生サケなど(スモークサーモン、缶詰、フレークなど)、乾燥製品(ふりかけ、お茶など)、サケの卵(スジコ、イクラ)およびその加工品に遺伝子組み換えサケが混入していないかの検査を開始しました。

しかし、そもそも遺伝子組み換え動物の食品としての安全性をどう評価すれば良いか、いまだその検証方法さえ確率していません。

遺伝子組み換え植物の安全性評価に準じる程度で済ますのであれば、植物より何倍も複雑な構造と生理作用をもっている動物の安全性評価として、あまりにも乱暴かつ非科学的であるといわざるをえません。

食品の生産では、効率や経済性が最優先され、牛や豚、鶏も魚も食品に加工されるものすべてで、成長の速度を速めることが追及されています。それは遺伝子組み換えの導入であったり、抗生物質やホルモン剤を使うことであったりするのです。

生き物はそれぞれの種ごとに、成長の時間が遺伝子で定められています。その生命の摂理を破壊した遺伝子組み換えサケは、不自然な食べ物なのです。”

遺伝子組み換えサケが自然環境に及ぼす影響や安全性を問う声が根強い中、カナダやアメリカに続いて日本も、世界中で遠くない将来、遺伝子組み換えサケが流通する可能性があります。

その時あなたは食べますか?私は独身で、若くて、健康に自信があったり、遺伝子組み換えについての知識が無ければ気にせず食べるだろうと思います。

今は難病の夫と自分自身の体のため、古来からの神聖なサケの遺伝子、生態系、環境問題のことを考えるととても食べられません。食べた時は何ともなくても、遺伝子組み換えの情報を人間の体にとりこむことは数年後、数十年後にどんな体の異常、病気のリスクが高まるかもわかりません。

遺伝子組み換えサケのほか、遺伝子組み換えの原料はほとんどの外食産業、お弁当、加工食品、油、調味料、清涼飲料水などに使われています。これらを回避するためには信頼できる生産者さんの食材を選んだり、外食より自炊の機会を増やすなど、消費者が食に対する意識を高めて、自分や家族、大切な人の健康を守っていきたいですね。

日本は遺伝子組み換え大国?知らず知らずのうちに食べている不自然な食品

【参考文献】

食生活アドバイザー。スキンケアスペシャリスト。温泉ソムリエ。アラフォー女性健康美容ライター。 ストレスから睡眠障害、喘息発症、帯状疱疹を患う。夫は進行性の神経難病を患っています。 これまでの経験から栄養学、免疫学などを学び、難病の進行抑制、エイジング対策に情熱を注いでいます。
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