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良い油は脳も体もアンチエイジング?脂質と体の関係とは

食事から摂取する脂質(油)は体に悪そうとか、カロリーが高く太りそう、というイメージがあるかもしれませんが、最近では良質な脂質(油)は積極的に摂り入れていきましょうという定義に変化してきました。

私たちの体内に存在する脂質は、コレステロール、リン脂質、中性脂肪、脂肪酸など色々な種類の脂質が存在します。

脂質は体を構成する骨や筋肉、内蔵、神経、皮膚など全身にある約37兆個もの細胞の細胞膜を構成したり、ホルモンの材料ともなります。健康やエイジングケアのために、良質な脂質を選んでいきたいですね。

脂肪酸の種類

脂肪酸は種類によって身体への影響が異なります。脂肪酸を大きく分けると2つに分類されます。

  • 飽和脂肪酸(肉やバターなど動物性脂肪)
  • 不飽和脂肪酸(オリーブオイル、亜麻仁油など植物性脂肪)

お肉や卵、乳製品、ラード、バターなど動物性脂肪に多いのが「飽和脂肪酸」です。そしてオリーブオイルや亜麻仁油など主に植物性由来のものと魚油を含む「不飽和脂肪酸」があります。

飽和脂肪酸は脂身の多い肉やラード・バターなど動物性脂肪に多く含まれていて、摂取量が多くなると体内でのコレステロールが過剰につくられたり、体脂肪として蓄積されやすい油なので、できるだけ控えたい油です。

不飽和脂肪酸

不飽和脂肪酸は次の3つに分類されます。

  • オメガ3系→ αリノレン酸のDHA・EPAなど(体内で作られない多価不飽和脂肪酸)
  • オメガ6系→ リノール酸のアラキドン酸など(体内で作られない多価不飽和脂肪酸)
  • オメガ9系→ オレイン酸のオリーブ油など(体内で作ることができる一価不飽和脂肪酸)

   

必須脂肪酸

不飽和脂肪酸のうち、オメガ3系とオメガ6系の脂肪酸は体内で作ることができないので、食事など外部から摂取することが大切なため、必須脂肪酸と言われています。

このうち、健康や美容のためにも積極的に摂り入れていきたいのはオメガ3脂肪酸です。

一方、オメガ6系脂肪酸はコンビニや外食、調味料など、あらゆる身近な食品に多く含まれています。現代の私たちの食生活では過剰摂取気味だといわれているので意識的に摂る必要はないでしょう。

摂り過ぎは、動脈硬化や心疾患等の生活習慣病、肥満、炎症が起きやすくなってアレルギーやアトピー疾患、精神面にも影響を及ぼすなど、様々な病気の引き金になる可能性があるので注意が必要です。  

●オメガ6の多い油(リノール酸)→ ごま油、紅花油、ひまわり油、コーン油、大豆油、グレープシードオイル、綿実油など

●オメガ3の多い油(αリノレン酸、DHE・EPA)→ 亜麻仁油、えごま油、しそ油、チアシードオイル、グリーンナッツオイル、サバやイワシなどの青魚に含まれる魚油

トランス脂肪酸は要注意

気を付けなければならないのはマーガリンやショートニング・スナック菓子などに使われている人工の油「トランス脂肪酸」です。

自然界に存在しない植物油を加工して作られる油で、細胞を酸化させ、アレルギーや免疫力の低下、がんや動脈硬化など様々な疾患にかかるリスクが高まり老化促進の元凶ともいわれています。

私たちの体は酸化が進んだ古い油は体内で有害と感じ、吸収されずに排出する機能がありますが、トランス脂肪酸は体内に入ると吸収されてしまうのです。

トランス脂肪酸の使用は未だ日本では規制されていませんが、米国ではすでに厳しく制限されています。 見わける方法は、原材料表示に「食用精製加工油脂」と書いてあればトランス脂肪酸が含まれている可能性が高いです。

また、「食用植物油脂」と書いてある場合は、過剰摂取が懸念されているオメガ6の油が使われていることが多いのでこちらも注意したい油です。  

3種類のオメガ3脂肪酸

積極的に摂りたい必須脂肪酸のオメガ3脂肪酸。現代の食生活ではリノール酸のオメガ6が過剰で、オメガ3脂肪酸は不足しがちだといわれています。

オメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸の摂取比率は4:1~2:1が理想とされています。 細胞膜は脂質で構成されています。

オメガ6脂肪酸は細胞膜を硬くしてしまうのに対して、オメガ3脂肪酸は細胞膜を柔らかくしてくれる作用があります。

この細胞膜を柔らかく保つことが脳や細胞、美肌作りのためにも重要なのです。

オメガ3脂肪酸は厚生労働省からも積極的な摂取が推奨されており、食事やサプリメント等で意識的に日々の食生活に摂り入れていきたい脂肪酸です。

 DHA

 DHA(ドコサヘキサエン酸)は主に魚介類や魚油、海藻類に含まれています。水を除くと脳の約60%は油で構成されています。

脳は約140億個の神経細胞で構成されており、DHAはこの細胞膜や神経細胞に多く存在するとともに、目の神経細胞にも多く含まれ、脳や網膜の重要な構成要素となっています。

 DHAは脳細胞の成長を助け、神経伝達をスムーズにします。そして有害物質などが脳内へ侵入するのを防ぐための血液脳関門というバリアもDHAは通過して脳内へ入ることができる数少ない物質なのです。

EPA

 EPA(エイコサペンタエン酸)もDHAと同様に魚介類や魚油、海藻類に含まれています。 EPAは血液をサラサラにして血流を改善し、血栓リスクを抑え、動脈硬化や冠動脈疾患などを防ぎます。

中性脂肪を低下させる作用もあり、中性脂肪値を改善するための医薬品にもなっています。また、炎症を抑える働きがあり、アレルギーや関節炎の緩和、うつ病などの精神疾患にも効果が期待できるとされています。

αリノレン酸

αリノレン酸は脂肪分が高い植物に多く含まれ、亜麻という植物の種子から抽出した亜麻仁油やえごま油、チアシードオイル、グリーンナッツオイル、クルミなどに含まれています。

炎症を抑え血管を柔らかくして動脈硬化を防ぎ、コレステロールや中性脂肪を減らす効果を期待できます。αリノレン酸は熱や光に弱いので、保管は冷蔵保存で、サラダに回しかけたり生で摂取することが基本です。

αリノレン酸は体内に入ると一部がDHA・EPAに変換されるので、DHE・EPAと同様の効果を期待できます。ただ、体内でDHAに変換される量はわずか10%以下だと言われています(体内変換酵素により個人差あり)。  

そのためDHA・EPAの効果を望むなら生魚やクリルオイルをダイレクトに摂取した方が効率的でしょう。  

オメガ3脂肪酸の健康効果

脳の細胞を活性化

水分を除くと脳の約60%は油で構成されています。DHAは血液脳関門を通過して脳細胞の材料になります。

脳細胞の材料となる油が良い油で構成されていると脳細胞が活性化し、神経伝達がスムーズに行われ、記憶力や学習機能の向上、認知機能や脳の神経疾患などの予防や改善に期待できます。

さらに、うつ症状や不安感をやわらげ、精神疾患の軽減にも有効であるとみる研究者も多いです。

細胞膜を柔らかく保つ

一つ一つの細胞を被う細胞膜は脂肪酸で構成されています。オメガ3脂肪酸は細胞膜を柔らかく保つ働きがあります。

細胞膜が柔らかいと、細胞の内側と外側でのやりとりがスムーズに行われるので、必要な酸素や栄養素が運ばれやすくなります。

その結果、脳の神経伝達や細胞の更新がスムーズに行われるようになるので、認知症の予防となったり、それが肌細胞でおきればコラーゲンの生成を高めたり、アンチエイジングにもつながっていきます。

眼精疲労や視力回復

脳と目はもともと同じ細胞からつくられているので、脳にとって必要不可欠なDHAは目にとっても欠かせない存在です。

目の網膜には脳の2倍以上ものDHAが存在し、目の網膜機能にも大きな影響を及ぼすと考えられています。

積極的にDHAを摂り入れていくことで目の組織が活性化され、老眼や白内障、眼精疲労や視力改善など目の健康維持にも重要な成分です。

肌の老化を抑える

オメガ3の働きで肌の細胞膜が柔らかくなると、血流や代謝が向上します。そのため肌に必要な酸素や栄養素が豊富に届けられるようになり、肌細胞の機能を正常に導き、セラミドやコラーゲンの産生が活性化されていきます。

加齢とともに衰える肌細胞の更新がきちんと行われることで、肌の水分量がアップして、シワや乾燥、肌荒れ等の改善につながります。

アレルギー炎症の緩和

オメガ3脂肪酸は炎症を抑制する働きがあるので、花粉症やアレルギー疾患、喘息、アトピー性皮膚炎などの症状の緩和や改善に効果を期待できます。

血液サラサラ効果

血管を柔らかくして血液循環をよくする働きからいわゆる血液サラサラ効果で血栓をできにくくします。

そのため動脈硬化を防いだり、コレステロールや中性脂肪を減らし、生活習慣病の予防に期待できます。

オメガ3で健康をサポート

オメガ3脂肪酸は人間が体内でつくることができない必須脂肪酸で、脳や体の健康維持、エイジングケアとしても必要不可欠な存在です。

オメガ3脂肪酸は青魚や亜麻仁油、クリルオイルなどに含まれているほか鮭にも含有されています。

鮭には自然界最強ともいわれる強力な抗酸化作用のあるアスタキサンチンが含まれているので、酸化しやすいDHA・EPAもアスタキサンチンによって守られています。特にアスタキサンチンが豊富なのは紅鮭です。

そしてデリケートなオメガ3脂肪酸はビタミンCなど抗酸化力のある食品と一緒に摂り入れることで、有効成分が体内に吸収されやすくなるとともに、その効果が体内で持続されやすくなります。

体の中から美しく、すこやかな体を育んでいきたいですね。

 

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食生活アドバイザー。スキンケアスペシャリスト。温泉ソムリエ。アラフォー女性健康美容ライター。 ストレスから睡眠障害、喘息発症、帯状疱疹を患う。夫は進行性の神経難病を患っています。 これまでの経験から難病の進行抑制、心と体の健康、エイジング対策探求に情熱を注いでいます。
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