トマト缶

イタリア産「トマト缶」の原料が実は中国産だという衝撃的な真実

スーパーに並べられているトマト缶はリーズナブルな価格で賞味期限も長く、トマト料理や保存食品として活用するなど世界中で多く消費される人気食材のひとつではないでしょうか。

しかし今や世界中で食品の産地偽装が消費者にわからないところで行われている世の中です。トマト缶のパッケージはどれもイタリアのイメージで装飾されており、原産地もイタリアと表記されています。

ですが実はその大半が中国産濃縮トマトを薄めたものがイタリア産として流通されているのです。

消費者に見えない原産国

19世紀末頃から加工トマト産業の規模とスピードは劇的に進化し、市場が大きく発展してグローバル化していく中で、トマト加工品は世界中に普及されるようになりました。

今やトマトは時代、気候、国を超えあらゆるジャンルの料理に使われ、病気や肥満で食事制限されることもない、普遍的な食材のひとつ。

トマト缶をはじめトマトケチャップ、トマトピューレ、トマトジュース、冷凍食品、トマトを使った多くの加工食品はどこでも手に入るようになりました。

私はこれまでトマトの生産量が多いイメージといえばイタリア、南フランス、スペイン、カリフォルニアなどの生産地でした。

ところが1990年代以降、中国の加工トマト産業が急速に発展し、今では中国が濃縮トマトの輸出量世界一だということです。

中国産濃縮トマトは大量にイタリアへ輸出。イタリアの加工工場ではイタリア産の生のトマトを一から煮詰めてつくっているのではなく、中国産濃縮トマトを水で薄め塩を加えただけでイタリア産の商品に生まれ変わるというわけです。

ヨーロッパには原材料の原産地表示を義務付ける法律が存在しないため、ラベルには濃縮トマトの原産地である中国と記載する必要はなく、最終加工地のイタリアと記載できるのです。

そして最終的にイタリアのトリコローレが装飾される缶詰に詰め替えられ、再び世界各国へ輸出されていくのです。

再輸出加工手続き

これらは「再輸出加工手続き」という制度を利用しています。「一時輸入」や「一時通過」とも呼ばれ、輸入した商品を加工・修繕してから再輸出すれば、輸入する際に関税を支払う必要がないという方法。

他の国から原材料を輸入して、それを使って製品作りをし、再び国外へ輸出する。商品を自由に流通させる自由貿易の有益性につながるとする関税制度で、加工トマト産業に限らず衣類や香水などあらゆる製品で活用されている制度です。

これはどこの国で組み立てられるかより、どの国から原材料を提供されているかが重要となります。

関税免除は誰もが自由貿易の恩恵を受けられるというグローバリゼーションの肯定的見解にもつながっているといわれていますが、加工トマト産業においては誰もが同じように恩恵を受けているとはいえないということが問題に。

低賃金で強制労働

中国のトマト畑では、学校で勉強すべき年齢の子供たちが労働を強いられていたり、乳児を背負って働く女性の姿も。さらに炎天下での過酷な作業を朝から晩まで続けてわずかな対価しかもらえないといいます。

強制労働や人件費が不正に搾取されているので、中国産濃縮トマトは安く輸出できるわけです。脳の神経を障害したり、胎児や子供への影響が大きいといわれる猛毒な農薬関係も大量に使われ、健康被害は後を絶たないといいます。

イタリア国内でも食品偽装

イタリアでは食品業界で犯罪を繰り返す「アグロマフィア」が急増しており、「イタリア産」のブランド力を使って濃縮トマトをはじめ、オリーブオイル、モッツアレラチーズ、豚肉加工品などイタリアの名産品と呼ばれるほとんどはマフィアの活動資金源になっているということです。

 EU圏外に再輸出しなければならない中国産濃縮トマトもEU圏内で流通させてひともうけしているそう。イタリアの町中にありふれたピザ店などで使われる食材はアグロマフィアの会社から調達されており、イタリアの5000軒ものレストランがマフィアと関係しているといいます。

トマト缶やオリーブオイルのラベルを偽装するだけで、コカインを売るのと同じ利益が得られるそうです。

いつかイタリアへ旅行に行ったら現地の食材でつくられるパスタやピッツァ、チーズ、ワインを堪能したいと想像していましたが、実際に使われている原料の大半は中国産であったり、粗悪な品質、素性のわからない品質であるかと思うと残念ですね。

腐敗トマト「ブラックインク」

大量につくられた中国産濃縮トマトの中には、古くなり酸化して腐った濃縮トマトが存在するということです。腐敗した濃縮トマトは赤色ではなく、真っ黒になっていることから「ブラックインク」と呼ばれています。

このブラックインクはなんと廃棄することなく、科学者の手によって水で薄められ、でんぷんや食物繊維でとろみを加え、赤い着色料をつけて売られているというのです。

ブラックインクトマト缶の中身は濃縮トマト31%に対し、添加物69%という恐ろしい配合の商品で、主にアフリカの市場に出回っています。ここ数年アフリカではトマトペースト缶から有毒物質が検出され、健康被害も報告されています。

もちろんラベルの加工によってトマトの原料が中国であることも、廃棄されるべきブラックインクを大量の添加物によってさも健康によさそうなトマトペーストに仕立て上げられていることも消費者にはわからないようになっているのです。

本物のトマト製品を選びたい

世界では食品などの価格を下げるために教育を受けられない子供の強制労働、正当な賃金が支払われない、強力な農薬によって労働者の健康や地球環境生物へ害が及ぶといった事態が起きています。

私たち消費者が自分たちの健康、地球環境、不当な強制労働削減のためにできることは何でしょうか。すべてが安かろう悪かろうではないですが、やはり安価な食品にはそれなりの理由がある。安いからというだけで選ぶのではなくこういった食品業界の背景に目を向け、食品の購入を選択していくことが大切だと思います。

我が家では原材料が不透明な食品を購入しないようにしています。トマト加工産業の実態を知ってから、トマト料理には生のトマトを使うようにしたり、トマト缶、トマトケチャップなどトマト加工製品が必要な場合はオーガニックのものを選んだり。オリーブオイルはイタリア産以外の安心できるオリーブオイルを選ぶようにしています。

そのエキストラバージンオリーブオイルは本物ですか?

本物の商品を選ぶ消費者が増えることで、それをつくる生産者さんを応援することにつながる。そんな生産者さんが増えていって、体にも環境にも良い食材がスーパーや外食産業などに増えていくことを願っています。

自分の足で現地に赴き関係者から直接取材を行ったジャン=バティスト・マレ氏のルポルタージュでは、イタリアのトマト製品老舗のペッティ社(パスクワーレペッティ氏の方)がつくるトマトピューレは、水で薄め食品添加物で誤魔化したトマト缶と違い、味も舌ざわりも別格だったということ。

無農薬で栽培したトスカーナ産トマト100%を使用しているこだわりの製品だそうでこちらは本物ですね。

 

【参考文献】

食生活アドバイザー。スキンケアスペシャリスト。温泉ソムリエ。アラフォー女性健康美容ライター。 ストレスから睡眠障害、喘息発症、帯状疱疹を患う。夫は進行性の神経難病を患っています。 これまでの経験から難病の進行抑制、心と体の健康、エイジング対策探求に情熱を注いでいます。
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