肝機能アップに役立つ「タウリン」の健康効果とは

タウリンは魚介類に多く含まれるアミノ酸の一種です。栄養ドリンクなどによく配合され、滋養強壮や肝機能の向上、二日酔い対策に役立つ成分として知られています。

タウリンとは

タウリンは体内で合成されるアミノ酸の一種で、脳、目、心臓、肺、筋肉など体の多くの組織に含まれています。

牡蠣やホタテ、サザエ、イカ、タコなど魚介類に多く含まれる成分で、牛、豚、鶏などの肉類には少量しか含まれていません。

タウリンは体内の特に筋肉に多く含まれているため、心筋にタウリンが十分あると心臓への負担が減り、心機能が向上して疲れにくくなったりします。

またタウリンは、体の各機能を高める作用があり、中枢神経系の機能や細胞内のミネラルを調節したり、免疫システムや抗酸化機能を高め、さまざまな症状や病気の予防、改善効果に期待されています。

さらにタウリンはミトコンドリアの活性化にも役立ちます。(1)

タウリンの主な体内作用

  • 心臓の働きを強化
  • 肝臓の解毒作用を強化
  • 血流を改善し動脈硬化予防
  • 高血圧の予防改善
  • コレステロール値の低下
  • 糖尿病の予防改善
  • 脳卒中を予防
  • 気管支喘息の改善

タウリンの健康効果

肝機能をサポート

肝臓の主な働きとして、体に必要な栄養素をはこぶための代謝機能、アルコールや有害物質を体外へ排出する解毒作用、食べ物の消化吸収をサポートする胆汁生成の3つがあり、生命維持活動に重要な役割を果たしています。

タウリンは肝臓で胆汁酸の分泌を促進したり、肝細胞の修復を助けたり、活性酸素を抑制して細胞膜を保護する作用があります。

そのため体内に入ってきたアルコールの分解を早めたり、二日酔いの原因となるアセトアルデヒドの分解を促進し、肝臓の負担を減らして肝機能を高めてくれる働きに効果を期待できます。(2,3,4)

代謝を高め脂肪燃焼効果

タウリンは特に筋肉に多く含まれています。タウリンが体内に十分あると運動パフォーマンスを高めたり、脂肪を燃焼しやすくしたり、エネルギー代謝を促進します。(6)

太っていると体内のタウリンが不足気味となり、代謝が下がるため、疲れがたまりやすくなったりもします。

人間と動物モデルの研究では、肥満の進行によって脂肪組織および血液中のタウリン合成活性濃度が減少するということが示されています。(5)

また、30名の太り過ぎまたは肥満の大学生を対象とした研究では、タウリンを補給したグループでは脂質代謝に有益な効果をもたらし、体重も大幅に減少したということです。(8)

心機能を高める

タウリンは心筋に特に多く含まれているため、心機能が向上し、疲れにくくなったり、運動中の息切れが軽減されたり、心臓への負担も減ります。

心血管疾患のリスクが高まりやすい糖尿病患者のかたを対象に2週間タウリンを補給した研究では、心臓から体中へ血液がスムーズに流れやすくなり、動脈硬化が軽減されたということです。(7)

またタウリンは、脂肪代謝を促進し肥満改善に役立つため、心臓への負担が減り、心疾患のリスク軽減にもつながります。(8)

タウリンの摂取方法

タウリンは摂取すると、すみやかに代謝されるため過剰症の心配はないといわれています。

タウリンは体内でも合成されますが、その量はすくないため、タウリンを多く含む魚介類や栄養補助剤などから活用することもできます。

タウリンは水溶性のため水に溶けだしやすいので、生でいただくのがおすすめです。加熱調理の場合は煮汁ごととりいれると良いでしょう。

タウリンの一般的な摂取量は1日あたり500~2,000mgですが、タウリンの安全性に関する研究では1日あたり最大3,000mgの摂取でも安全に効果を期待できる可能性があるといわれています。(9)

投薬中や妊娠中のかたなどは主治医への相談をおすすめします。

 

【参考文献】

(1) Schaffer S, Kim HW. Effects and Mechanisms of Taurine as a Therapeutic Agent. Biomol Ther (Seoul). 2018;26(3):225-241. doi:10.4062/biomolther.2017.251

(2) Du H, Zhao X, You JS, Park JY, Kim SH, Chang KJ. Antioxidant and hepatic protective effects of lotus root hot water extract with taurine supplementation in rats fed a high fat diet. J Biomed Sci. 2010;17 Suppl 1(Suppl 1):S39. Published 2010 Aug 24. doi:10.1186/1423-0127-17-S1-S39

(3) Miyazaki T, Bouscarel B, Ikegami T, Honda A, Matsuzaki Y. The protective effect of taurine against hepatic damage in a model of liver disease and hepatic stellate cells. Adv Exp Med Biol. 2009;643:293-303. doi:10.1007/978-0-387-75681-3_30

(4) Hu YH, Lin CL, Huang YW, Liu PE, Hwang DF. Dietary amino acid taurine ameliorates liver injury in chronic hepatitis patients. Amino Acids. 2008;35(2):469-473. doi:10.1007/s00726-007-0565-5

(5) Murakami S. Role of taurine in the pathogenesis of obesity. Mol Nutr Food Res. 2015;59(7):1353-1363. doi:10.1002/mnfr.201500067

(6) Wen C, Li F, Zhang L, et al. Taurine is Involved in Energy Metabolism in Muscles, Adipose Tissue, and the Liver. Mol Nutr Food Res. 2019;63(2):e1800536. doi:10.1002/mnfr.201800536

(7) Moloney MA, Casey RG, O’Donnell DH, Fitzgerald P, Thompson C, Bouchier-Hayes DJ. Two weeks taurine supplementation reverses endothelial dysfunction in young male type 1 diabetics. Diab Vasc Dis Res. 2010;7(4):300-310. doi:10.1177/1479164110375971

(8) Zhang M, Bi LF, Fang JH, et al. Beneficial effects of taurine on serum lipids in overweight or obese non-diabetic subjects. Amino Acids. 2004;26(3):267-271. doi:10.1007/s00726-003-0059-z

(9) Shao A, Hathcock JN. Risk assessment for the amino acids taurine, L-glutamine and L-arginine. Regul Toxicol Pharmacol. 2008;50(3):376-399. doi:10.1016/j.yrtph.2008.01.004

 

食生活アドバイザー。スキンケアスペシャリスト。温泉ソムリエ。アラフォー女性健康美容ライター。 ストレスから睡眠障害、喘息発症、帯状疱疹を患う。夫は進行性の神経難病を患っています。 これまでの経験から栄養学、免疫学などを学び、難病の進行抑制、エイジング対策に情熱を注いでいます。
投稿を作成しました 144

関連投稿

検索語を上に入力し、 Enter キーを押して検索します。キャンセルするには ESC を押してください。

トップに戻る