世界一ビタミンC含有量の多いスーパーフルーツ「カムカム」とは

カムカムは熱帯雨林アマゾン地域原産の果実で、ビタミンCの含有量が地球上の植物の中で最も高いスーパーフルーツ。各国でさまざまな研究がなされ数多くの健康上の利点があるとして世界中で注目されているフルーツについてお伝えします。

カムカムについて

カムカムは南米ペルーのアマゾン河に育つ果物です。グァバやユーカリの仲間フトモモ科に分類され学術名Myrciaria dubia(ミルシアリア ドゥビア)とも呼ばれています。

サクランボの色に似たカムカムは世界中の植物の中で最も多くビタミンCが含まれているフルーツ。

ビタミンCは皮膚や粘膜の健康維持をサポートするほか、鉄の吸収を促進したりコラーゲンの合成にも必要な成分です。

さらにポリフェノールも豊富に含まれているので強力な抗酸化作用によって健康機能や免疫系、アンチエイジングにも効果があるとして世界中で人気のあるフルーツです。

カムカムの健康効果

驚異のビタミンC含有量

カムカムは天然果汁100gあたりビタミンCがおよそ3000mgも含まれています。

これはアセロラの約2倍、ローズヒップの約3倍、イチゴ・キウイフルーツの約40倍、レモンの約60倍、ザクロの280倍、ブルーベリーの300倍以上も含まれているというから驚きです。

ビタミンCは病気や老化の原因となる活性酸素を抑える抗酸化作用をはじめ、免疫システムの強化や美肌をつくるコラーゲンの合成にも必要不可欠。

マウスを使った研究ではビタミンCが不足するとなんと4倍以上老化が早く進むことが発表されています。

身体にとって実に多くの重要な役割を果たしてくれているビタミンCですが、体内でつくることができないので食品などから毎日こまめにとりいれていきたい栄養素です。

単独のビタミンC(アスコルビン酸)の粉末やサプリメントより、食品に含まれる形でビタミンCをとりいれた方が体内に吸収されやすく、また血中の維持率が高いということ。

化学合成のビタミンCとくらべてカムカム原料のビタミンCは血中維持率が高く、また天然由来成分は体に吸収されやすい性質があるのですね。

ビタミンCはやっぱりすごい!最強の抗酸化ビタミン免疫機能や美肌に

強力な抗酸化物質ポリフェノール

カムカムには天然のビタミンCが豊富に含まれているほか、アントシアニンやエラグ酸など優れた抗酸化能力を持つポリフェノール類も豊富に含まれています。

ポリフェノールは紫外線など厳しい環境下において植物自身が身を守るためにつくりだした色素成分であり天然の抗酸化成分です。

私たちの身体には病気や老化の原因となる活性酸素に対抗するための抗酸化力が備わっていますが、20歳をピークに減少していくためポリフェノールなど抗酸化力のある食品を積極的にとりいれていくことが大切に。

肉食動物より多くの草食動物の方が長生きなのはポリフェールをはじめビタミン類など多くの抗酸化成分を含む植物たちをたくさん食べているからだと考えられています。

ビタミンCもポリフェノールも活性酸素による損傷から細胞を保護する代表的な抗酸化物質。天然のカムカムに含まれるこの組み合わせはビタミンC単独で摂るよりも強力な抗酸化作用を併せ持っていることを示した研究もあります。(1)

炎症を抑え肥満予防など様々な利点

カムカムの最も代表的な生理活性成分はビタミンCとポリフェノールですがほかにも、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、亜鉛、カルシウム、マンガン、銅など生体機能を調節するミネラルをはじめ、カロテノイド(緑黄色野菜、アスタキサンチンなど)やタンニン(茶、柿、ワインなど)といった抗酸化物質も含まれています。

カムカムの優れた栄養成分についてはさまざまな機関で研究が行われており、健康にプラスの影響を与え、生活の質を向上するのに役立つという数々のエビデンスが実証されています。

カムカムには強力な抗酸化能力に加えて抗炎症作用の点でも重要な役割を果たします。炎症は皮膚でおきればアトピーや皮膚炎に、血管でおきれば動脈硬化などの原因に。

カムカムの抗炎症作用には細胞の健康を阻害する慢性的な炎症を抑制する働きがあります。

また、動物実験では腸内環境を整え便秘の改善や、血中の脂質レベルを減少し脂質代謝を促進する効果があるといわれています。

これによって、中性脂肪やコレステロールが減少し肥満、動脈硬化、脳卒中、心臓病、高血圧、糖尿病など生活習慣病の予防や、がんなどさまざまな病気を予防したり、進行を遅らせる可能性があるということです。(2)

こまめにビタミンCチャージ

カムカムの生の果実は日本では流通されていないので、サプリメントやカムカム果汁などでとりいれることができます。

カムカム果汁はレモンのような酸味は強くないので手軽にとりいれやすいです。ほんの少しでたくさんのビタミンCがとれるので私は飲み物や生野菜サラダに加えて活用しています。

厚労省によるとビタミンCの1日の推奨摂取量は100mgとなっていますが、これは病気などを予防するための最小必要量なので、健康やエイジングケアなどの効果を期待するなら1日最低1000mg以上はとりいれていきたいビタミンです。

ビタミンCもポリフェノールも体内でつくることができず、蓄えておくことができません。こまめにとりいれて日頃から血中ビタミンC濃度を高めておくと免疫システムも高まり、健康とエイジングケアに役立てていきたいですね。

 

【参考文献】

(1) Langley PC, Pergolizzi JV Jr, Taylor R Jr, Ridgway C. Antioxidant and associated capacities of Camu camu (Myrciaria dubia): a systematic review. J Altern Complement Med. 2015;21(1):8-14. doi:10.1089/acm.2014.0130

(2) Anhê FF, Nachbar RT, Varin TV, et al. Treatment with camu camu (Myrciaria dubia) prevents obesity by altering the gut microbiota and increasing energy expenditure in diet-induced obese mice. Gut. 2019;68(3):453-464. doi:10.1136/gutjnl-2017-315565

食生活アドバイザー。スキンケアスペシャリスト。温泉ソムリエ。アラフォー女性健康美容ライター。 ストレスから睡眠障害、喘息発症、帯状疱疹を患う。夫は進行性の神経難病。 食生活やライフスタイルを見直したことで心身の良い変化を実感し、これまでの経験から難病の進行抑制、心と体の健康、エイジング対策探求に情熱を注いでいます。
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