エネルギー代謝

基礎代謝を上げる食べ物とは?エビデンスに基づく代謝アップ食材

筋肉量の低下や加齢とともに基礎代謝量が下がり、痩せにくく、太りやすい体になりやすい傾向にあります。

基礎代謝は筋肉量や年齢、体質などさまざまな要素の影響を受けますが、基礎代謝を活性化する食生活を実践したりすることで基礎代謝は高まりやすくなります。

体の変化と向き合いながら、食生活を見直してみましょう。

エネルギーと基礎代謝量

代謝とエネルギー代謝

食べ物は口に入ると栄養素として体に吸収されやすい形に分解され、消化吸収し体内で利用され、その後体外へと排泄されます。この一連の過程を代謝といいます。

摂取した栄養素のうちたんぱく質、脂質、炭水化物の3大栄養素は体温を保ったり、運動に活用されたり、糖質や脂質の形として体内に貯蔵されるなど、体にとって必要不可欠な栄養素です。

基礎代謝量

基礎代謝量とは横になって安静にしている状態でのエネルギー消費量です。体温の維持、呼吸、脳、心臓の働きなど、生命活動を維持するための必要最低限なエネルギーです。

平均的な基礎代謝量は一般成人で男性はおよそ1500キロカロリー、女性はおよそ1200キロカロリーとされています。

これは安静状態で使われるエネルギーなので、仕事や家事、運動など日常生活の活動によって消費量は増加します。

運動不足などによって筋肉量の低下や加齢とともに、基礎代謝量は下がっていきます。そして基礎代謝量が高くなるほどカロリーを消費しやすく、太りにくくなります。

基礎代謝量の特徴

  • 女性より男性の方が高い
  • 筋肉量の多い人は高い
  • 老人より若者の方が高い
  • 睡眠中は起きている時よりも下がる
  • 夏より冬の方が交感神経が活発になり基礎代謝量が高まる

代謝を高める食品

たんぱく質が豊富な食品

肉、魚、卵、乳製品、大豆製品、ナッツ類などのたんぱく質が豊富な食品は代謝アップに効果を期待できます。

体内ではこれらの栄養素を消化、吸収、排泄するためにより多くのエネルギーを使用します。

エネルギー消費の増加率として示された研究では、脂肪の場合0~3%、炭水化物の場合は5~10%、たんぱく質では15~30%と最も高く代謝率が増加するとされています。

さらに、たんぱく質は筋肉量を維持したり、満腹感が持続するため過食を防ぐのに役立ちます。(1)

辛い食べ物

トウガラシやショウガ、コショウなどは胃腸を温め内臓の働きが活発になることで代謝が高まりやすくなります。

そして、トウガラシの辛み成分である「カプサイシン」には余分なカロリーを燃焼させるのに役立ち、食欲を減少させる特性があります。

カプサイシンの摂取により1日あたり約50キロカロリーのエネルギー消費が増加するとの研究報告があります。

トウガラシは減量のための特効薬ではありませんが、定期的な摂取によってエネルギー消費を増やし、脂肪組織レベルを低下させ、減量対策に有益な役割を果たす可能性があると示されています。(2,3)

カプサイシンのエネルギー消費効果を得るためには最低でも2mg以上の用量が必要だとされています。(4)

甲状腺に良い食べ物

甲状腺とはのどのあたりにある蝶のような形をしている臓器で、細胞を活性化させたり代謝を促進する甲状腺ホルモンを分泌します。

この甲状腺の働きが活発になり過ぎてしまうと常に体がエネルギーを大量に消費し続け痩せ過ぎてしまうバセドー病などがありますが、適切な甲状腺ホルモンが産生されることで代謝を調節します。

ヨウ素や鉄、亜鉛、セレンなどのミネラルは甲状腺ホルモンの適切な代謝に必要です。これらの摂取量が不足すると甲状腺ホルモンの十分な産生ができず、代謝が低下して疲れやすくなったり、太りやすい体になってしまいます。

甲状腺の適切な機能を促進し、代謝を維持するためにはヨウ素、鉄、亜鉛、セレンなどが豊富な海藻類、肉、魚介類、大豆製品、ナッツ類などを日々の食生活にとりいれてみましょう。(5)

お茶

研究によると、緑茶やウーロン茶などのカテキンやカフェインが豊富なお茶は、代謝を高めエネルギー消費を増やし、脂肪を燃焼するのに役立つ可能性があると示されています。

カテキンとカフェインは相乗作用によって交感神経を刺激し、エネルギー消費を増加させ、脂肪の吸収を減らし、エネルギーバランスを調節して肥満予防に効果が期待されています。(6,7,8)

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コーヒー

コーヒーに含まれるカフェインを摂取した研究では、代謝率を高め、脂肪の燃焼に役立つとされています。

その影響は体重や年齢、体質など個人によって異なりますが、エネルギーのために脂肪燃焼を促進し、持久力、運動パフォーマンスなどを高めるのにも効果があるようです。(9,10,11)

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多めの水分補給

水分をとると、血行が良くなり、代謝が高まりやすくなります。500mlの水を1日3回摂取した研究では代謝を一時的に24~30%高めることができるようです。

中高年成人の研究では毎食前に500mlの水を飲んだ人は摂取しなかった人と比べて12週間で44%体重が減少しました。水分補給をしてから10分以内に代謝量が増加し、およそ60分持続します。

特に、糖分の入っていない冷たい水を飲むと、体がエネルギーを使用して体温まで温めるために代謝量が増えやすくなります。

食前に多めの水分補給をすることで代謝の増加とともに食べ過ぎを防ぎ、体重の減少に役立つ可能性があります。(12,13,14,15)

代謝を高めて健やかな体に

基礎代謝が高いということはより多くのカロリーを消費したり、体重を減らし、体に活力を与えてくれます。代謝を高めるための食品を日々の食生活にとりいれ継続していくことで基礎代謝が高まりやすくなります。

基礎代謝を高める方法は食事のほか、運動や規則正しい生活習慣、良質で十分な睡眠など様々な方法があります。毎日の食生活習慣、運動習慣などを見直してみましょう。

【参考文献】

(1) Pesta DH, Samuel VT. A high-protein diet for reducing body fat: mechanisms and possible caveats. Nutr Metab (Lond). 2014;11(1):53. Published 2014 Nov 19. doi:10.1186/1743-7075-11-53

(2) Whiting S, Derbyshire E, Tiwari BK. Capsaicinoids and capsinoids. A potential role for weight management? A systematic review of the evidence. Appetite. 2012;59(2):341-348. doi:10.1016/j.appet.2012.05.015

(3) Ludy MJ, Moore GE, Mattes RD. The effects of capsaicin and capsiate on energy balance: critical review and meta-analyses of studies in humans. Chem Senses. 2012;37(2):103-121. doi:10.1093/chemse/bjr100

(4) Whiting S, Derbyshire EJ, Tiwari B. Could capsaicinoids help to support weight management? A systematic review and meta-analysis of energy intake data. Appetite. 2014;73:183-188. doi:10.1016/j.appet.2013.11.005

(5) Zimmermann MB, Köhrle J. The impact of iron and selenium deficiencies on iodine and thyroid metabolism: biochemistry and relevance to public health. Thyroid. 2002;12(10):867-878. doi:10.1089/105072502761016494

(6) Hursel R, Westerterp-Plantenga MS. Catechin- and caffeine-rich teas for control of body weight in humans. Am J Clin Nutr. 2013;98(6 Suppl):1682S-1693S. doi:10.3945/ajcn.113.058396

(7) Rains TM, Agarwal S, Maki KC. Antiobesity effects of green tea catechins: a mechanistic review. J Nutr Biochem. 2011;22(1):1-7. doi:10.1016/j.jnutbio.2010.06.006

(8) Hursel R, Westerterp-Plantenga MS. Thermogenic ingredients and body weight regulation. Int J Obes (Lond). 2010;34(4):659-669. doi:10.1038/ijo.2009.299

(9) Dulloo AG, Geissler CA, Horton T, Collins A, Miller DS. Normal caffeine consumption: influence on thermogenesis and daily energy expenditure in lean and postobese human volunteers. Am J Clin Nutr. 1989;49(1):44-50. doi:10.1093/ajcn/49.1.44

(10) Koot P, Deurenberg P. Comparison of changes in energy expenditure and body temperatures after caffeine consumption. Ann Nutr Metab. 1995;39(3):135-142. doi:10.1159/000177854

(11) Hodgson AB, Randell RK, Jeukendrup AE. The metabolic and performance effects of caffeine compared to coffee during endurance exercise. PLoS One. 2013;8(4):e59561. doi:10.1371/journal.pone.0059561

(12) Vij VA, Joshi AS. Effect of ‘water induced thermogenesis’ on body weight, body mass index and body composition of overweight subjects. J Clin Diagn Res. 2013;7(9):1894-1896. doi:10.7860/JCDR/2013/5862.3344

(13) Boschmann M, Steiniger J, Franke G, Birkenfeld AL, Luft FC, Jordan J. Water drinking induces thermogenesis through osmosensitive mechanisms. J Clin Endocrinol Metab. 2007;92(8):3334-3337. doi:10.1210/jc.2006-1438

(14) Boschmann M, Steiniger J, Hille U, et al. Water-induced thermogenesis. J Clin Endocrinol Metab. 2003;88(12):6015-6019. doi:10.1210/jc.2003-030780

(15) Dennis EA, Dengo AL, Comber DL, et al. Water consumption increases weight loss during a hypocaloric diet intervention in middle-aged and older adults. Obesity (Silver Spring). 2010;18(2):300-307. doi:10.1038/oby.2009.235

食生活アドバイザー。スキンケアスペシャリスト。温泉ソムリエ。アラフォー女性健康美容ライター。 ストレスから睡眠障害、喘息発症、帯状疱疹を患う。夫は進行性の神経難病を患っています。 これまでの経験から難病の進行抑制、心と体の健康、エイジング対策探求に情熱を注いでいます。
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