マヌカハニーは他のはちみつとは一線を画した特別な殺菌・抗菌作用があるのをご存知ですか?
マヌカハニーには、のどの痛みや風邪予防など体調管理のほか、美容とアンチエイジングにもうれしい成分が含まれているのも魅力のひとつ。
一方マヌカハニーを試してみたけれど、実際あまり効果を感じられなかった… なんて経験はありませんか? それは マヌカハニーの選び方に問題があったのかもしれません。
実はマヌカハニーにはグレードがあるので選び方がポイントです。 ではマヌカハニーの魅力と選び方についてお伝えします。
マヌカハニーについて
マヌカハニーとは
マヌカハニーは主にニュージーランドが原産のはちみつです。
マヌカは学名:ギョリュウバイ(Leptospermum scoparium)というフトモモ科の低木植物で、ニュージーランドに多く自生しています。
「マヌカ」とはニュージーランドの先住民マオリ族の言葉で「復活の木」「癒しの木」という意味を持ち、古来からマヌカの樹液や葉を健康や創傷治癒として活用されてきました。
マヌカの花は白やピンク色の花を咲かせます。それをみつばち達によって花の蜜が集められ、マヌカ特有の天然成分が抽出されてマヌカハニーがつくられます。
そしてマヌカの花は1年のうちでおよそ1ヶ月しか咲かないということ。そのわずかな期間に集められるマヌカハニーは世界でも類をみないほど大変希少なはちみつなのです。
マヌカハニーには一般のはちみつとは一線を画した特別な殺菌・抗菌作用があります。さらに食品としての栄養価も高く、薬のような副作用がないことから世界中で美容や健康食品として愛されています。
マヌカハニーの優れた成分は火傷など創傷治療の選択肢としてアメリカのFDA(食品医薬品局)にも承認されています。
優れた殺菌成分
一般的にはちみつには殺菌力があるといわれています。それは、ほとんどのはちみつには殺菌成分の「過酸化水素」が含まれているから。
マヌカハニー には過酸化水素に加えて「メチルグリオキサール(MGO)」という マヌカハニー 特有の抗菌物質が含まれています。
マヌカハニーの特別な殺菌・抗菌効果については長年さまざまな研究がされていて、メチルグリオキサールは天然の抗菌物質であるとして2008年にドイツの研究機関によって発見されました。
メチルグリオキサールが確認されたことによって、マヌカハニーは一般的なはちみつの有効性に加えて、優れた抗ウィルス作用、抗菌活性力、抗がん作用などがわかり注目されるようになりました。
マヌカハニーの魅力
胃腸を元気に免疫力を高める
マヌカハニーを日常的にとりいれることで胃腸を健康に保つ働きがあります。マヌカハニーに含まれるメチルグリオキサールはピロリ菌を抑制し胃潰瘍や胃がんなどの予防に役立ち、胃の粘膜を修復して食べ物の消化吸収を促進。
そして、大腸菌などの悪玉菌を減らし、善玉菌を増やして、腸内環境を整えてくれる作用が。 メチルグリオキサールの働きによって悪玉菌が減少され、マヌカハニーに含まれているグルコン酸が善玉菌を増やしてくれます。
グルコン酸には腸の善玉菌であるビフィズス菌を増やす働きがあり整腸作用に期待できます。 このグルコン酸は他のはちみつよりもマヌカハニーには特に多く含まれていて、悪玉菌減少と善玉菌増加のシナジー効果で腸内環境を改善。
身体の免疫細胞は約7割が腸に集まっているので、その腸内環境を改善することで、白血球のリンパ球が増え免疫力が高まり、自律神経が整えられ、免疫システムを向上します。
抗酸化作用でアンチエイジング
マヌカハニーには強力な抗菌作用に加え、老化や病気の原因である活性酸素を抑制する抗酸化作用もあります。
天然抗菌物質であるメチルグリオキサールのほかに、抗酸化物質である「シリング酸メチル(SAME)」を含有。
このシリング酸メチルは一般のはちみつよりもマヌカハニーには最も多く含まれ、活性酸素を抑制する抗酸化作用を持つことがわかっています。
活性酸素は紫外線やストレス、加齢、悪い食生活などで過剰に発生し、健康な細胞を傷つけ、老化を早めたり、病気の原因に。
シリング酸メチルはマヌカハニー特有の成分で、活性酸素を抑制して細胞の酸化を防ぐため、傷んだ肌細胞を修復し、お肌を活性化してくれる作用も。エイジングケアとしても嬉しい働きですね。
のどの痛みや咳・感染症対策
マヌカハニーは風邪やのどの痛みの原因である細菌やウィルス、咳の炎症に対して優れた抗菌作用を発揮します。 有害なバクテリアや口腔内の細菌を減少させ、炎症を鎮めて、のどのうるおいを保ちます。
ある研究では、マヌカハニーは一般の咳止め薬と同じくらい効果が期待できるというほど。マヌカハニーの強い抗菌作用はインフルエンザウィルスの増殖を抑える働きがあるともいわれています。
またマヌカハニーは抗菌作用のほか、ビタミン、ミネラル、アミノ酸などを豊富に含み栄養価が高いので、体調不良時の栄養補給としても役立ちますね。
優れた抗菌・殺菌作用で創傷治癒をサポート
マヌカハニーの高い抗菌・殺菌作用は口腔細菌の増殖を抑制し、虫歯や口内炎、歯周病、歯石の蓄積を予防したり、口腔衛生をサポート。
またマヌカハニーは創傷治療のひとつとしてアメリカのFDA(食品医薬品局)に承認され、マヌカハニーを含んだ包帯などもあるそうです。
いくつかの研究では医療レベルのマヌカハニーを火傷や傷ついた箇所へ傷薬に加えて塗布すると、傷ついた組織の再生を促進し、痛みを軽減して、治りを早くする効果があるといいます。(実際に使用する場合は、創傷の状態にもよるので医療機関への相談をおすすめします)
そして マヌカハニー の抗菌・殺菌作用はニキビ肌の改善にも効果を発揮。マヌカハニー特有の抗菌物質メチルグリオキサールが毛穴に詰まった余分な皮脂や不純物を取り除き、ニキビの原因である悪玉アクネ菌の増殖を抑え、善玉アクネ菌と共生しながら健やかな肌へと導きます。
マヌカハニーの選び方
マヌカハニーの製品には、マヌカハニーのグレード(規格)を表す「UMF」または「MGO」の主に2種類の表示があります。
いわゆる「格付けラベル」をマヌカハニーメーカーは各製品に付けて、殺菌・抗菌レベルの強さを明記しているのです。
ラベルの種類は異なっても、それぞれの数値は高くなるほど殺菌力は強くなります。
UMFもMGOもニュージーランド政府公認の機関によって純度と品質に関する厳格な基準を満たしています。生産者と輸出業者しか扱うことができないこともあり、信頼できるラベルであるといえるでしょう。
格付けラベルUMF
UMFは、Unique Manuka Factor(ユニークマヌカファクター)の略で、ニュージーランドのマヌカハニー研究者ピーター・モラン博士により、マヌカハニーのグレードを示すラベルとして最初にできました。
UMFの数値は、マヌカハニーの殺菌力と消毒液のフェノール溶液が同じ殺菌レベルであることをあらわしています。
マヌカハニーに特別な殺菌・抗菌効果があることは昔からわかっていたのですが、UMFが決められた当時は未だその抗菌力の成分については解明されていませんでした。 ですので、消毒液のフェノール溶液との比較であらわしていたそう。
UMFの数値は、UMF5+ からUMF25+ まであり、たとえば表記がUMF10+ なら10%濃度のフェノール溶液と同等の抗菌力があるということになります。(医療現場で用いられているフェノール溶液は3%前後)
格付けラベルMGO
MGOはマヌカハニー特有の抗菌成分メチルグリオキサールのこと。 メチルグリオキサールは天然の抗菌物質であるとして2008年にドイツの研究機関によって発見され、新たな格付けラベルとしてMGOが生まれました。
MGOラベルはニュージーランドの大手はちみつ企業 Manuka Health社が主に使用されています。MGOの数値はマヌカハニー1kgに対して、メチルグリオキサールが何mg含まれているかを示しています。
MGOの数値は、MGO100+ からMGO500+ などがあり、たとえば表記がMGO100+ の場合、マヌカハニー1kg中に100mgのメチルグリオキサールが含まれていることになります。
UMFとMGOの選び方
UMFとMGOの数値はどちらもマヌカハニーの抗菌活性力をあらわしています。数値が大きくなるほど抗菌力が強くなり、その分価格も高くなります。
UMF6、MGO100 未満では、マヌカハニーの抗菌活性力としての効果はあまり期待できません。 マヌカハニーの中には、ほとんどメチルグリオキサールが含まれていないものもあるので、UMFの数値やMGO含有量を確認してから購入することがポイントです。
マヌカハニーの抗菌活性力を期待するならUMFでは13以上、MGOでは400以上のグレードが理想です。
UMFとMGOの数値別レベル指標
UMF数値 | MGO含有量(mg/kg) | 効力の目安 |
UMF 6+ | MGO 100+ | 低レベルの含有量でお試しやマヌカハニーの味を楽しみたい方に |
UMF 10+ | MGO 250+ | 日常の健康維持に役立つレベル |
UMF 13+ | MGO 400+ | 風邪の予防や軽度の咳、のどの痛みに役立つ |
UMF 16+ | MGO 550+ | 高レベルの抗菌活性で炎症抑制、感染症対策に効果を期待できる |
換算値参照 “https://export-x.com/manuka-honey-umf-to-mgo-calculator/”
マヌカハニーの使い方
マヌカハニーの摂取方法
マヌカハニーは独特の風味で、抗菌レベルが高くなるほど少しクセのある薬っぽい味になるので苦手な方もいるようですね。
そして一般のはちみつよりも水分が少ないので、粘土があり濃厚な味わいです。 風邪の予防や健康管理のためには小さじ1杯のマヌカハニーを1日1~3回摂取。
風邪をひいてしまった場合や病状改善には1日3~4回と少し多めにとりいれます。 そのまま口に含んだり、ヨーグルトやフルーツに混ぜると食べやすくなります。
のどが痛いときにはマヌカハニーを口内に長くとどまらせるように、口の中でゆっくり溶かしながら少しずつ飲みこむとマヌカハニーの効果が発揮されやすいです。
抗菌レベルの高いマヌカハニーは、のどの痛みや咳の炎症をやわらげ、粘膜を丈夫に保護してくれます。
スキンケア対策として
マヌカハニーをスキンケア対策として使用する場合は、洗顔後の清潔な素肌にマヌカハニーを薄層で覆うように顔全体にのばしてパックしていきます。
15分ほどおいたら洗い流します。 マヌカハニーの殺菌作用がニキビや吹き出物を予防・改善したり、抗酸化作用と保湿効果でシワやくすみ、乾燥を改善し、お肌に活力をあたえてくれます。
マヌカハニーの注意点
マヌカハニー自体に副作用はありませんが、はちみつにアレルギーのある方や、1歳未満の乳児に与えるのは避ける必要があります。
また、天然の糖分が多く含まれているので食べ過ぎは血糖値に影響を与え、糖尿病の方は注意した方が良いでしょう。
- 1歳未満の乳児へ与えるのは避ける
- 糖尿病の方は注意
- 食べ過ぎないように適量を摂取
- アレルギーのある方は注意
実際に食べた感想
化学物質でできている薬は身体本来の免疫力を下げてしまうので、私はできるだけ薬には頼りたくなくて、そこで出会ったのがマヌカハニーでした。 風邪のひきはじめや、少しのどが痛いかなと感じた時にマヌカハニーを摂取すると痛みがやわらぎ、炎症がひいていきます。
私が最初に手にしたマヌカハニーはMGO100+ 。はちみつとしては食べやすかったのですがマヌカハニーとしての抗菌活性力を感じられませんでした。そして徐々に高い数値のものを試していき、ようやく効果を実感できたのはMGO400以上のマヌカハニーでした。
風邪の初期症状の際に、夜小さじ1杯のマヌカハニーを舐めてから寝ると、翌朝はのどの痛みが軽減されているのを実感しました。この経験からのどの痛みを感じる日や、風邪・インフルエンザ流行の時期には特にマヌカハニーをとりいれるようにしています。
マヌカハニーのおかげか、最近では風邪をひきにくくなったり、のどの痛みや咳があっても、治りが早いなと感じました。
MGO400+以上の抗菌力の高いマヌカハニーの飴も優秀です。勤務中や外出先で、のどが痛い時に舐めると口内を殺菌し、のどの痛みや炎症が緩和されます。 口内にとどまる時間が長い飴は殺菌効果が発揮されやすいのかなと感じました。
マヌカハニーパワーのまとめ
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マヌカハニーには過酸化水素(殺菌成分)に加えメチルグリオキサールが含まれることで、強力な抗菌活性力を持つと同時に、善玉菌を増やすグルコン酸や、抗酸化作用のシリング酸メチルとの相乗効果により、腸内環境を整え免疫力アップ、健康維持、アンチエイジングにも効果を期待できます。
マヌカハニーはビタミン類やミネラル、ポリフェノールなどの栄養価も豊富。日々の食生活にマヌカハニーを意識的にとりいれながらウィルスに負けない強い体をつくっていきたいですね。